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空梅雨
「空梅雨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
空梅雨の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「菜穂子」より 著者:堀辰雄
くぶん浮きだしてきた自分の手をしげしげと見守っていることが多かった。 その年は
空梅雨であった。そうして六月の末から七月のはじめにかけて、真夏のように暑い日照り....
「楡の家」より 著者:堀辰雄
ん浮きだしてきた自分の手をしげしげと見守っていることが多かった。 その年は
空梅雨《からつゆ》であった。そうして六月の末から七月のはじめにかけて、真夏のよう....
「ゴルフ随行記」より 著者:寺田寅彦
の六月末のある水曜日の午前に二人で駒込から円タクを拾って赤羽のリンクへ出かけた。
空梅雨に代表的な天気で、今にも降り出しそうな空が不得要領に晴れ、太陽が照りつける....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
来たのは、その年の五月末頃であった。 気候は、めっきり暑くなっていた。ことしは
空梅雨か、ひと粒の雨も見えない。 「こんな草原や葭の多い沼地へ――なんでまたこん....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
させる、不粋なやつ、ギャーッという五|位鷺の声も時々、――妙に陰気で、うすら寒い
空梅雨の晩なのである。 起きているのはここ一軒。青いものがこんもりした町角で、....