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空涙
「空涙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
空涙の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
らい処。 「一ひねりだぞ」 と睨む空威張。 「会いとうて会いとうて」 という
空涙。いずれもすっかり鼻に現われて相手の反感を買っているのであります。 しかも....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
三郎の膝にホロリと零しました。これが本当の嬉し涙です。他人の所へ悔みに行って零す
空涙とは違います。新三郎ももう是までだ、知れても構わんと心得、蚊帳の中で互に嬉し....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
むようなかっこうをしました。メグが、ばかなまねはおよしなさいというと、ハンカチで
空涙をふいていってしまいました。 「おばかさん、なんのつもりかしら?」と、メグが....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
スゾーン式の、ブラームス式の、シューマン式の思想は、また引きつづいては、誇張的な
空涙的な歌曲のちっぽけな作者たち一団の思想は、往々にしてなんたるものであったか!....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
はじきに酔払った。そして声高く耕吉を罵った。しまいに耕吉は泣きだした。 「それは
空涙というものではないんか? 真実の涙か? 親子の間柄だって、ずいぶん
空涙も流さ....
「読んできかせる場合」より 著者:小川未明
また、これに反して、たとえば、お母さん達が、子供を訓戒するための方便として、
空涙を出されても、或は、いかに上手に芝居をなされても、ついに子供の眼を、心をあざ....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
小左衞門の死骸のことは誰にも知れんわけでございます。お話二つに分れまして、丈助は
空涙を零しながら根本の宅へ帰って参りますと、おみゑは案じて居りまする。門口から、....