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空理
「空理〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
空理の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「自分だけの世界」より 著者:辻潤
未だ色々と手数をかけて、般若の哲学などと「空」という字を種々雑多にコネクリかえす
空理哲学などというものがあるようだが、スチルネルの方では簡単に「不可説」で解決を....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
あらず、要するにこの論派は社交上の急進家にして政治上の保守家というべきのみ。 「
空理を後にして実用を先にす」とは国富論派の神髄なり。この論派は英国・米国の学風よ....
「弟子」より 著者:中島敦
人態《にんてい》をじろりと眺めてから、「見受けたところ、四体を労せず実事に従わず
空理空論に日を暮《く》らしている人らしいな。」と蔑《さげす》むように笑う。それか....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
朝剣法の精極手字《せいきょくしゅじ》の則《そく》に出ている。手字《しゅじ》とは、
空理《くうり》に敵の太刀や槍の位を見きわめて、その
空理に事をかなえて我が道具を持....
「雪の宿り」より 著者:神西清
だに耳の中で聞えている。そもそも俺のような下品下生の男が、実理を覚る手数を厭うて
空理を会そうなどともがき廻るから間違いが起る。そうだ、帰るのだ、やっと分ったよ。....
「書記官」より 著者:川上眉山
このあわれなる奴と見下し、去年哲学の業を卒えたる学士と聞きたる辰弥は、迂遠極まる
空理の中に一生を葬る馬鹿者かとひそかに冷笑う。善平はさらに罪もなげに、定めてとも....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
った。 が、二葉亭は如何なる場合にも批評家であった。科学を除いては総ての研究は
空理であるといいつつも科学にもまた不満足であって、科学に偏するスペンサーの哲学の....