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空穂
「空穂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
空穂の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
と辰さんに言われて、地主は白い柔かい手で籾を掬って見て一粒口の中へ入れた。 「
空穂が有るねえ」と地主が言った。 「雀に食われやして、
空穂でも無いでやす。一俵造....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
るから専らこれを使うたと見える。『弓馬秘伝聞書』に祝言《しゅうげん》の供に猿皮の
空穂《うつぼ》を忌む。『閑窓自語』に、元文二年春、出処不明の大猿出でて、仙洞《せ....
「今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
尨大な数の中から、十人の現歌壇人の選者によって、選がされた。選者の一人である窪田
空穂氏の選後の感想には、今日の文学の問題として様々の意味から深い感興をよびおこす....
「源氏物語」より 著者:紫式部
女院は興味深く思召《おぼしめ》して、まず日本最初の小説である竹取の翁《おきな》と
空穂《うつぼ》の俊蔭《としかげ》の巻を左右にして論評をお聞きになった。 「竹取の....
「源氏物語」より 著者:紫式部
「浅はかな、ある型を模倣したにすぎないような女は読んでいましてもいやになります。
空穂物語の藤原の君の姫君は重々しくて過失はしそうでない性格ですが、あまり真直な線....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
屋根やかき根や家の中などすべてにオリヴィオの花をつるしておくことを教えたりした。
空穂草や黒穂草や鳩豆《はとまめ》草やガヴロールや紐鶏頭《ひもけいとう》など、すべ....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
から岩魚止を経て徳本峠を越えたもので、かなりの道のりであった。その夏同宿には窪田
空穂氏や、茨木猪之吉氏も居られ、又丁度穂高登山に来られたウエストン夫妻も居られた....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
八 紅皿欠皿の話も遠野郷に行なわる。ただ欠皿の方はその名をヌカボという。ヌカボは
空穂のことなり。継母に悪まれたれど神の恵ありて、ついに長者の妻となるという話なり....