空足[語句情報] » 空足

「空足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

空足の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
っさん》。」 と手を引張《ひっぱ》ると、猶予《ためら》いながら、とぼとぼと畳に空足《からあし》を踏んで、板の間《ま》へ出た。 その跫音《あしおと》より、鼠の....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
ち》にゃあ、直ぐ明けるぜ」 と唆《そその》かすようにいいながら、たたっ――と、空足《からあし》を踏んで見せたその響きに、寄せられたように二人の手先が、銀磨きの....
死者の書」より 著者:折口信夫
又は、南は山村、北は奈良山、泉川の見える処まで馳せ廻って、戻る者も戻る者も、皆|空足を踏んで来た。 姫は、何処をどう歩いたか、覚えがない。唯家を出て、西へ西へと....
贋物」より 著者:葛西善蔵
も、讃美の念は起らず、苦痛であった。 第二の破産状態に陥って、一日一日と惨めな空足掻きを続けていた惣治が、どう言って説きつけたものか、叔父から千円ばかしの価額....