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空騒ぎ
「空騒ぎ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
空騒ぎの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私の個人主義」より 著者:夏目漱石
四字から新たに出立したのであります。そうして今のようにただ人の尻馬にばかり乗って
空騒ぎをしているようでははなはだ心元ない事だから、そう西洋人ぶらないでも好いとい....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
いるうちに、坐り直したいような気がして来た。鴎座の時には、ただもうわくわくして、
空騒ぎをしたものだが、こんどは、もう冗談ではない。沈鬱な気さえするのである。ああ....
「舗道」より 著者:宮本百合子
あるが、〔十五字伏字〕投資している資本家どもの利益になるばかりだと分って、新聞の
空騒ぎに対して一般的な反感があった。 昼休みのとき、濠端を四五人でぶらぶら歩い....
「時事雑感」より 著者:寺田寅彦
る虎や獅子の大群を忘れて油虫やねずみを追い駆け回し、はたきやすりこ木を振り回して
空騒ぎをやっているような気がするかもしれない。これが杞人の憂いである。 (昭和六年一月、中央公論)....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
社大党に民衆が課す今後の課題だ。 人民戦線という合言葉は最近のジャーナリストの
空騒ぎにすぎぬ、という意見が、気の利いた又利いた風の、知恵として行なわれているよ....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
たらしい、どうもそれに違いないのだと云うような、怖ろしい披露! ところが、これは
空騒ぎに過ぎなかったと分って、やれやれと云う大安心! 喜悦と感謝と有頂天! それ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
外穏か過ぎるのは、本来、商業地としての当地は、警戒ということが深ければ深いほど、
空騒ぎをしない。内に於ては、戸を深く鎖し、役人、町内の自警団にしてからが、徒《い....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
さん、どうか僕の癇癪を許してください。しかし僕は初めからこの狸爺が、ただ不体裁な
空騒ぎのために、皆さん御一同をここへ呼んだのだってことは、ちゃんと感づいていたの....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
とにかく、都近くに潜みおることは明白といわれておる。あの朝臣を捕えぬうちは、ただ
空騒ぎに過ぎぬものだ。かたがた鎌倉表への報告とて、目鼻がつかん。放免どもからも、....