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「突っ張り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

突っ張りの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
和められて、かえって、すぐその後は眠気を深めさせる。復一はベッドに仰向けに両肘を突っ張り、起き上ろうとする姿勢のまま、口と眼を半開きにしてしばらく鼾をかいていた....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
たり賺したりして責め訊ねた。署長には元より他意はない。当時の支倉も知らぬ存ぜぬと突っ張りながらも、署長の訊問には可成感銘したのであろう。それは後の彼の自白に徴し....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
、マチマチに凝った姿勢を見てもそうであった。凝って凝って凝り抜いて、突っ張るだけ突っ張り抜いて柔かになったのでなければ真の芸でないというのが翁の指導の根本精神で....
博物誌」より 著者:岸田国士
ない足の下で、梁が今にも崩れ落ちそうになっている。彼は危うく倒れようとして、体を突っ張りながら前へのめる。彼は軋み、そして止る。 すると、今度は大工たちがやっ....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
」 「お金にお飯にお酒を戴き、今朝方は有難うございました」 襤褸を引っ張り杖を突っ張り、垢だらけの手足に髯ぼうぼうの顔、そういう乞食が現われた。 21 「今ま....
虹の橋」より 著者:久生十蘭
るし、差入れもゆるしてやる……お前は妊娠しているんだそうだな。そんな身体で下手な突っ張りかたをすると、死んでしまうぞ。栃木には立派な産室があるから、楽々とお産が....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
い。ただ、骨だけがこう頑丈にびくともせずに残っただけでも感心。左右前後から丸太が突っ張り合って自然にテコでも動かぬような丈夫なものになったと見えます。それに漆喰....
審判」より 著者:カフカフランツ
そうだったので、Kもつりこまれて笑わないではいられなかった。人々は両手を膝の上に突っ張り、ひどい咳の発作のときのように身体をゆするのだった。回廊の上にいる何人か....
五重塔」より 著者:幸田露伴
いの中に激すればや、じたじたと慄い出す膝の頭をしっかと寄せ合わせて、その上に両手突っ張り、身を固くして十兵衛は、情ない親方様、二人でしょうとは情ない、十兵衛に半....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
断端が骨の陰に引っ込んでるんだね」と教授はいわれた。またも何回か私の足先はぴんと突っ張り、手は草の根を握りしめなければならなかった。けれども手術は手際よく成功し....