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突拍子
「突拍子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
突拍子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
はずんだ調子になって、
「わたしあすアメリカに発《た》ちますの、ひとりで」
と
突拍子《とっぴょうし》もなくいった。あまりの不意に細君は目を見張って顔をあげた。....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
発端 この
突拍子もない名称をかぶせられた「地球発狂事件」は、実はその前にもう一つの名称で呼....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
を訊いた。或人は丸善の火災が文明に及ぼす影響などゝ云う大問題を提起した。中には又
突拍子もない質問を提出したものもあった。曰く、『焼けた本の目録はありますか?』 ....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
言う様な事はなかったでしょうか? ほんの一寸した事でいいんですが――』 喬介の
突拍子もない細かな質問を受けて、若い技師はいささか面喰った様子を見せたが、間もな....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
誉にかかわることが起ったんだ。われわれは今夜八時に、ウィード飛行場から出発だぞ」
突拍子もない話である。日本人の名誉に拘るとはいかなる事件が起きたのか、私には皆目....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
ことはなかったので、この点は大いに助かった。 彼は、不愉快のうちに、これまでの
突拍子もない事件のあとを、静かにふりかえる時間を持った。 (一体、おれは、仏天青....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
が、われわれにたいして発した第二の警報だ」という意味のことをいったので、そういう
突拍子もないことをいうのは、帆村荘六自身がもう神経衰弱になっているのではないかと....
「火星兵団」より 著者:海野十三
たようであった。いくらなんでも、火星の生物が、この地球にやって来るなんて、そんな
突拍子もないことは考えられないからである。
しかし千二は、熱心に、そのことを語....
「獏鸚」より 著者:海野十三
う。 「君に訊ねるが、君は『獏鸚』というものを知らんかね」 と、帆村がいきなり
突拍子もない質問をした。 「バクオウ?――バクオウて何だい」 と、うっかり私の....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
あの露子さんに逢いたくないのかい」 「うん、急に逢いたくなくなった。僕はそんなに
突拍子も無い幸福に酔おうとは思わないよ。あのゴミゴミした東京で、妻を失ったやもめ....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
た。 「お光さん、私だ、榊だ、分りますか。」 「旦那さんか、旦那さんか。」 と
突拍子な高調子で、譫言のように言ったが、 「ようこそなあ――こんなものに……面も....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
非話したい事があるのです。現在、しかもこの土地で、私が実見した事実ですがね。余り
突拍子がないようですから――実はまだ、誰にも饒舌りません。――近い処が以前からお....
「カタカナニツイテ」より 著者:伊丹万作
タイコトハ、日本ノ活字カラヒラガナヲナクシタホウガヨイトイウ私見デアル。タイヘン
突拍子モナイコトヲ言イ出シタヨウニ思ワレルカモシレナイガ、少シ落着イテ考エテミル....
「多神教」より 著者:泉鏡花
っとりとなり、おくれ毛はらはらとうなだれつつ仮睡る。) 仕丁 (揚幕の裡にて――
突拍子なる猿の声)きゃッきゃッきゃッ。(乃ち面長き老猿の面を被り、水干烏帽子、事....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
を着けて踊った前代未聞の仮装会は当時を驚かしたばかりじゃない。今聴いてさえも余り
突拍子もなくて、初めて聞くものには作り咄としか思われないだろう。 何しろ当夜の....