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突袖
「突袖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
突袖の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
自身にとって見れば、実にいい気なものです。
第一、あの気取り方をごらんなさい。
突袖をして、反身《そりみ》になって、あの四方窓から中原の形勢を見渡したキザな恰好....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
本来、正直な米友は、小さくなって道庵のあとにくっついて行くが、道庵は大気取りで、
突袖に反身《そりみ》の体《てい》。 あの小さいのが、素敵な手利《てきき》で、あ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
も、「十五文」と記してあるのがおかしい。 団体の中に、一人、頭へ置手拭をして、
突袖《つきそで》ですましこんでいる若いのが、これが一行の大将株と覚しく、これの襟....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
けた。そういう行列をして関を通るのであった。 父は関所の役人へ何ら会釈もせず、
突袖のまま通ることが出来た。その次には私だが、私は既に十一歳だから、大小を帯び、....
「千世子(二)」より 著者:宮本百合子
ました様に柱によっかからせてついこないだから着始めた袖の着物の両袂に手を突込んで
突袖をして居る様子は「にわか」の由良《ゆら》さんを十倍したほど下品に滑稽で間抜け....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
引の数もほんの三四人、炉端にとぐろを巻いて、無駄ッ話をしているところへ、不機嫌な
突袖《つきそで》でズイと入って来た卅二三の男。土間で雪駄《せった》をぬぐと、畳ざ....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
男ア大嫌えなんだ」 吐き出すようにこういった京山は、仲蔵《なかぞう》もどきで、
突袖の見得を切った。 馬琴は、薄気味悪くニヤリと笑った。 「そりゃアどうも、わ....