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突飛ばす
「突飛ばす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
突飛ばすの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
自分にあまえてぶら下った。 「可《い》けないと言うに!」と自分は少女《むすめ》を
突飛ばすと、少女《むすめ》は仰向けに倒れかかったので、自分は思わずアッと叫けんで....
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
って下さらんと此の児《こ》の始末が出来ません」
と泥だらけの姿で這上るところを
突飛ばすと仰向に倒れる、と構わずピタリと戸を閉《た》てゝ、下《おろ》し桟《ざん》....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ものを、ここで躊躇している内に、座を立たれては恐多い、と心を引立てた腰を、自分で
突飛ばすごとく、大跨に出合頭。 颯と開いた襖とともに、唐縮緬友染の不断帯、格子....
「オンチ」より 著者:夢野久作
時に誰かわからない真黒い影が、突然に平炉の蔭から飛出して来た。又野の腰を力一パイ
突飛ばすとそのまま、後も見ずに逃げて行った。 「アッ……」 と又野は前へのめっ....
「宇宙爆撃」より 著者:蘭郁二郎
験室を横眼で見ると、頬を歪めたまま通り抜けた。そして隣りの自分の部屋のドアーを、
突飛ばすようにして潜り、デスクの前の廻転椅子にドサリと腰をおろした。デスクに肘を....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
助どん、お前から先へ云ってしまいな」 源「孝助云わねえか」 と云いながらドンと
突飛ばす。 孝「何を突き飛ばすのだね」 源「いつまでも云わずにいちゃア己が迷惑す....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
って、帳の中を覗こうとした媼があったさ。汝血迷ったかといって、役僧め、媼を取って
突飛ばすと、人の天窓の上へ尻餅を搗いた。あれ引摺出せと講中、肩衣で三方にお捻を積....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
黒繻子の腹合わせ帯。小紋まがいの裾を引擦った突かけ草履の脛も露わに、和尚と良助を
突飛ばすようにして死骸の傍に走り寄ると……ワッ……とばかりに取縋って泣出した。 ....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
ねえ奴等だ。 長五 水でも喰え! と子分二をしめ上げながら右の方へ押して行き、
突飛ばすと茶店の斜め裏が川になっているらしく、ドブーンと水音と二の悲鳴。仙太も黙....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
織の紐を引断る、膝を打つ、擽る。車夫でも待っていないと、帰りがけに門口からドンと
突飛ばす、もっともそんな日は、医学士の姿を見ると、いきなり飛出して框から手を引い....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
のもろ声を聞くと、頭から、風呂|桶を引被せられたように動顛して、傍についた年増を
突飛ばすが疾いか――入る時は魂が宙に浮いて、こんなものは知らなかった――池にかか....
「活人形」より 著者:泉鏡花
啖い附くぞ。「苦、痛、ほんとに啖ついたな。この狂女め、と振払う、むしゃぶりつくを
突飛ばす。がたぴしという物音は皿鉢飛んだ騒動なり。 外に窺う、八蔵、銀平、時分....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
ねえ奴等だ。 長五 水でも喰らえ! (と子分二を締上げながら右の方へ押して行き、
突飛ばすと茶店の斜裏が川になっているらしく、ドブーンの水音と子分二の悲鳴。仙太も....