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「窃取〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

窃取の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
秘密の風景画」より 著者:佐左木俊郎
商新陽堂の店頭に、年齢二十二三の洋装婦人が現われ、客を装い、宝石入純金指環三個を窃取《せっしゅ》して立ち去ろうとするところを、私服にて張り込み中の○○署杉山刑事....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
水助右衞門を打殺す。側にいた井生森又作は、そのどさくさ紛れに右三千円の預り証書を窃取るというお話は、前日お聞きになりました所でござりますが、此の騒ぎを三畳の小座....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
源次郎様とお國さんと、疾うから密通してお出でになって、昨夜殿様を殺し、金子衣類を窃取り、何処ともなく逃げました」 と聞いて源之進は大いに驚き、早速に邸へ立帰り....
社会時評」より 著者:戸坂潤
聞を見ると、某医専教授が、人夫を使って鎌倉の百八矢倉という史跡を暴き、五輪の塔を窃取して、荷車にのせて持って帰って、自分の邸宅の置石にしていた、ということが出て....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
に包や何か整然と掛ける処が出来てるのは流石に手当が届いて居ますね……蝙蝠傘などを窃取されるといかねえから此処へ斯う纒めて置いて……貴方最う少し其方へお寄んなさい....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
え。 ぞろぞろ降りる。夜番が横手の戸をあける。親分の先頭でMAIを含み、跫音を窃取して上って来たのが、三階のこのマアセルの部屋の隣室。マアセルの室内の壁紙に黒....
物質とエネルギー」より 著者:寺田寅彦
る。 前世紀において電気は何物ぞ、物質かエネルギーかという問題が流行した。電気窃取罪の鑑定人として物理学者が法廷に立った事もある。二十世紀の今日においては電気....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
あった。しかしその秘密を紙などへ書いては、盗まれる憂いがあるというので、唐寺から窃取した薬品を以て、自分の胸へ焼きつけて、身を以て秘密を保ったのであった。 し....
扉は語らず」より 著者:小舟勝二
直主任の前へ直立して、午後六時以後に起った肉体上精神上の経過を陳述し、決して商品窃取の目的を以って行動したことで無いことを諒解させることにつとめる。 第二は、....
魔都」より 著者:久生十蘭
なかったのです。……最初は鶴子を殺害される意志などはなく、岩井のために大金剛石を窃取するだけの目的だったのですが、計らずもあんな羽目になったので、その犯行を糊塗....
法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
のである。 理解を助けるために一つの例を引くと、刑法第二三五条の「他人ノ財物ヲ窃取シタル者ハ窃盗ノ罪ト為シ十年以下ノ懲役二処ス」という規定のように、一見平明に....
偽刑事」より 著者:川田功
うした大きなデパアトメントストーアーで、頻々と起る万引の中で、婦人は大抵反物類を窃取するが、之れを持ち出す前には便所に行って始末すると云うのであった。これを思い....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
すべき自動車は中へ突っ込んでおいた「ナポレオン三世」の瓶や上靴ももろ共に何者かに窃取された。こんなものは誰れも持って行くまいと安心して、市場の前の庭へ投げ出して....