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窒息
「窒息〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
窒息の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
に応急処置をとるであろう。 「……マイナス十秒……」 ドレゴ記者は緊張のあまり
窒息しそうになり、ネクタイをぐいと引張って弛《ゆる》めた。ホーテンスは、右の靴の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もそこらに散っている。かれらは夜寒《よさむ》を凌ぐために焚き火をして、その煙りに
窒息したのではないかともおもわれたが、ふたりは松葉などを燃やした覚えはないと云い....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
どんな影響があったかを忘れる人はあるまい。既に昔プトレマイオスはこれらの星が人を
窒息させ、また疫病をもたらすものだとしているが、まさにその通りに、これに次ぐ年々....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
して、まるで火事場のような騒ぎだった。僕はすっかり毒気に当てられた形で、早くその
窒息するような雰囲気から脱れたいとそればかりを思った。それで幸い一つの階段を見出....
「蠅」より 著者:海野十三
から、妻君という女を味わってしまった。そのあとに来たものは、かねて唱えられている
窒息しそうな倦怠だった。彼の過去の精神|酷使が、倦怠期を迎えるに至る期限をたいへ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
多く、震災のときと同じことをくりかえしたらしい。つまり火にとりまかれて折重なって
窒息死するとか、橋の上で荷物を守っていると両端から焼けて来て川の中へとび込んだと....
「生の拡充」より 著者:大杉栄
るあるいは異常なる生の発展に苦悩し出して来た。被征服階級はその圧迫せられたる生の
窒息に苦悩し出して来た。そして中間階級はまた、この両階級のいずれもの苦悩に襲われ....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
を美女の傍近くで三日間相勤めたんですからね。身は朽木にあらずです。いや全く幾度か
窒息しそうでしたよ。生きてここへ戻って来られたのは何んという奇蹟!」 探偵猫々....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
調子では、まだそうとうの高度のときに、艇内の空気はうすくなって、呼吸困難、または
窒息のおそれがある。 思わざる危難がふりかかった。しかもその危険は刻々に大きく....
「火薬船」より 著者:海野十三
きおいのはげしいことといったら、見かけによらぬノルマン船長の怪力を知らない者は、
窒息しそうになったくらいである。 「おい、みんな。帰船だ」 事務長は、そういっ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
をかぶって外に出て、ちょっと防毒面と頭の間に指で隙間をつくり、嗅いでみればよい。
窒息性のホスゲンは堆肥くさく、催涙性のクロル・ピクリンはツーンと胡椒くさく、糜爛....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
応調べたんですが、脳貧血、脳溢血、心臓麻痺、そんな形跡は少しも見えないで、どうも
窒息して死んだらしいという診断です。男の喉のあたりには薄い爪の痕が二、三ヵ所残っ....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
巾の鯉の腹へ窮屈に押込まれて、又その上へ縮緬やら紙やらの鯉をたくさん積まれたので
窒息したのかも知れない。しかも弥三郎を呑んだような鯉は、ぎっしりと弥三郎のからだ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
十九日、晴れ。午前七時より硫黄を焼きて室内を薫ぜしむ。その臭、鼻をつきて人を
窒息せしめんとす。これ米国政府より命じて、船内に病者の有無にかかわらず、消毒法を....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
それが今のように、全く途絶してしまうと、こどものうちから見慣れている眼にはまるで
窒息しつつある怪物のように思えて、慧鶴には、惨たらしく感じられた。自分そのものが....