窓口[語句情報] »
窓口
「窓口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
窓口の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
×月×日 晴後曇。 本日『多腕人間方式』の出願書類を麹町三年町の特許局出願課
窓口へ持参し、受付けてもらった。これで、あとは、審査官の出様を待つばかりである。....
「地中魔」より 著者:海野十三
だろう。さっき三吉の潜りこんだ窓が、真四角にポッカリ明るくなっている。そしてその
窓口から、しきりに三吉の方を窺っている一つの恐しい顔! それは紛れもなく「岩」で....
「寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
井氏のあとに続いて行った。 けれども戸外に出た田部井氏は、どうしたことか、裏の
窓口へは廻ろうとしないで、生垣の表門へ立って、前の通りをグルグル見廻しはじめた。....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
れが一と廻り済むと、運動場へ連れて出た。それからは前に言った三度の食事にたべ物を
窓口まで持って来るほかには、ほとんど誰もやって来ない。日本のようには、朝晩のいわ....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
ときのことだった。牛丸少年が、食べ終ったあとの皿二枚とスープのコップとを、小さい
窓口から小竹さんに渡そうとしたとき、あッという間に皿は牛丸の手をすべって――いや....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
もある。東助は、その腰掛にお尻をのせ、机に向ってほほづえをついている。 正面に
窓口みたいなところがあって、それに紺色《こんいろ》の小さい幕がたれている。 そ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
心臓の波打つ呼吸だぜ、何しろ、今や、シャッターを切らむとする三人の姿勢を崩して、
窓口へ飛出したんだ。写真屋も驚いたが、われわれも唖然とした。何しろ、奢るべし、今....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
う。 このことがあってのち、しばらくの間、青年はラッパチーニの庭園に面している
窓口に行くことを避けた。もしその庭を見たらば、何かいやな醜怪な事件が、かさねて彼....
「兎と猫」より 著者:井上紅梅
し込んだ後、土を掻き起して穴を封じた。 それから小庭の内は急に賑やかになった。
窓口でも時々人が覗いて見る。 そうして遂に小さいのも大きいのもまるで見えなくな....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
うになっていたので、たしかなことは言われないし、また、諸君の想像以上に小さいあの
窓口のことを考えると、どうしてそんなことが出来たのか今もなお疑問ではあるが、どう....
「暗号数字」より 著者:海野十三
「富山へ行くんだ。一つ切符をどうぞ」 彼はまだ呂律のまわらぬ舌で、切符売場の
窓口にからみついた。ひどく飲みつづけていたらしい。飛行機なんか、もうとっくの昔に....
「鬼」より 著者:織田作之助
ないよ」 「いや、たのむから、中央局へ廻ってくれ」 到頭中央局へ廻ったが、さて
窓口まで来ると、何を想い出したのか、また原稿を取り出して、 「一寸、終りの方を直....
「秋深き」より 著者:織田作之助
私はなにか夫婦の営みの根強さというものをふと感じた。 汽車が来た。 男は
窓口からからだを突きだして、 「どないだ(す)。石油の効目は……?」 「はあ。ど....
「米国の松王劇」より 著者:岡本綺堂
を作っています。これではいよいよ入場がむずかしいかも知れないと危みながら、入口の
窓口へ行って訊いてみると、若い女が窓から首を出して、会員以外でも入場させないこと....
「西航日録」より 著者:井上円了
て一階なり、床を張らずして土間なり。その戸口に四尺五、六寸の家あり。天井低くして
窓口狭し。食事は三回ともにポリッジ(麦粥)を用うという。しかれども、アイルランド....