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「窓枠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

窓枠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
背景にした、大きい一枚の画《え》のように見える。巌乗《がんじょう》な槲《かし》の窓枠《まどわく》が、ちょうど額縁《がくぶち》を嵌《は》めたように見える。その画の....
Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
《ろくしょういろ》を、どこまでも拡げているが、それと灰色の雲との一つになる所が、窓枠の円形を、さっきから色々な弦《げん》に、切って見せている。その中に、空と同じ....
路上」より 著者:芥川竜之介
眼にはいると、思いがけずそこには大井篤夫《おおいあつお》が、マントの肘《ひじ》を窓枠に靠《もた》せながら、手巾《ハンケチ》を振っているのが見えた。俊助は思わず足....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
鏡が握られていた。接眼鏡は左手によって彼の目に当てられた。右手は望遠鏡の先の方を窓枠にしっかりと固定した。焦点が合わせられた。彼の視野に、浅みどりの空と、白い峰....
宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
をして、上から下へとつづいていた。それはまるで八つ目鰻の腮のように見えたが、その窓枠はよく見ると臙脂色に塗ってあった。 博士は、螺旋階段をことことと、先にたっ....
クララの出家」より 著者:有島武郎
放胆な歌声が耳に入った。クララは首をあげて好奇の眼を見張った。両肱は自分の部屋の窓枠に、両膝は使いなれた樫の長椅子の上に乗っていた。彼女の髪は童女の習慣どおり、....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
ンピースに、はちきれるようにふくらんだ真白な二の腕も露な十七八歳の美少女が居て、窓枠に白いベレ帽の頭を凭せかけ、弾力のある紅い口唇を軽くひらいて眠っていた。それ....
ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
丁の入口に最も近いカフェ・オソメの前に跼んで戸口の前や、ステンド・グラスの入った窓枠などを照し、なにか異常はないかとさがしたが、そこには血潮も垂れていなければ、....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
一層、激しい動揺が起って、大佐は、スルリと滑りそうになったのを、やっとのことで、窓枠にすがりついて、事なきを得た。 日の丸のマークのついた日本の飛行機が、火焔....
恐竜島」より 著者:海野十三
える船長は、セキストン団長の持っている双眼鏡をつかんで、それを船橋《ブリッジ》の窓枠《まどわく》におしつけ、そして正しい方向へむけてやった。 「さあ、のぞいてご....
火星探険」より 著者:海野十三
度飛行機に乗ってみたいと思っていたが、空を飛ぶっていいもんだねえ」 ネッドは、窓枠に頬杖をついて、緑色がかった絨毯《じゅうたん》のような下界を飽かず眺めている....
地獄の使者」より 著者:海野十三
を取り、それを持って引返して来た。そして検事の前の席についたが、持って来た灰皿は窓枠のところに置いた。そこは彼の席から手を伸ばせば十分に届くところだった。 部....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
しないかと、ベッドの中ではらはらしている。しかし川上機関大尉はおちつきはらって、窓枠に硝子板をはめて、パテをつめている。 そこへ駈けこんできたのが、スミス中尉....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
なかった。 が、やがて発車の笛が鳴った。私はかすかな心の寛ぎを感じながら、後の窓枠へ頭をもたせて、眼の前の停車場がずるずると後ずさりを始めるのを待つともなく待....
キド効果」より 著者:海野十三
かない……」 別の声が呻吟いた。 矢のように走り去る光線だった。僅かに残光が窓枠の四角な形を切り出していたが、それも吸い取紙で吸い取られるように薄れていった....