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窮まり
「窮まり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
窮まりの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日は輝けり」より 著者:宮本百合子
お咲の目には、開け放した窓を通じて、はてもない青空が見渡せた。かすかな風につれて
窮まりもなく変って行く雲の形、あかるい日の光を全身にあびて、あんなにも嬉しそうに....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
畔|何人《なんぴと》か初めて月を見し 江月いづれの年か初めて人を照せし 人生代々
窮まりやむことなく 江月年々望み相似たり 知らず江月|何人《なんぴと》をか照す ....
「小春」より 著者:国木田独歩
より現わる。紅葉火のごとく燃えて一叢の竹林を照らす。ますます奥深く分け入れば村|
窮まりてただ渓流の水清く樹林の陰より走せ出ずるあるのみ。帰路|夕陽野にみつ』 ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
尽蔵であるがごとくにそれも力において無尽蔵であり、その帆には風を蔵し、広漠として
窮まりなき波濤《はとう》のうちにも正確なる方向を失わず、浮かびつつかつ主宰するの....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
てき、人は決定的なるものを認め始むる。決定的なるもの、この一語を黙想せよ。生者は
窮まりなきものを見る。決定的なるものはただ死者にのみ示される。まずそれまでは、愛....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
京人にてある年越後へ稼ぎに来りしが病に罹りて九死一生となり、路用も遣い果して難渋
窮まりしを伯父が救いて全快させしうえ路用を与えて帰京させたれば、これを徳として年....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
て猪の鼻を経、強石に到る。贄川より隧道を過ぐるまでの間、山ようやく窄り谷ようやく
窮まりて、岨道の岩のさまいとおもしろく、原広く流れ緩きをもて名高き武蔵の国の中に....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
えども、しかも我らの精神は我ら自身の顔色と習慣とその穴を一にするがゆえに、我らは
窮まりなき過失と空論に導かれざるをえず」そのようにベエコン自身が書いている。だか....
「西航日録」より 著者:井上円了
までも、雲煙の中にうずめらるるに至れり。少時を過ぎてまたはれ、また陰り、出没変幻
窮まりなく、その妙、実に言うべからざる趣あり。帰路紅葉を採集し、チベット寺に休憩....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
あるいは走りて川となり、あるいはたたえて湖となり、風光実に秀絶なり。ようやく上り
窮まりて絶頂すなわち分水嶺に達する前後は、トンネルまたは雪よけ小屋の中のみを通過....
「古事記」より 著者:太安万侶
」と、このように申して、またその武器を取つて、還りはいつて戰いました。そうして力
窮まり矢も盡きましたので、その王子に申しますには「わたくしは負傷いたしました。矢....
「三国志」より 著者:吉川英治
人族起って以来の流れを。また秦漢の政体や国々の制が立って以来の転変を。――歴史は
窮まりなくくり返してゆくらしい。――万生万殺――一殺多生――いずれも天理の常でし....