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立ち続く
「立ち続く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立ち続くの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死者の書」より 著者:折口信夫
く。 姫は、緑青を盛って、層々うち重る楼閣|伽藍の屋根を表した。数多い柱や、廊の
立ち続く姿が、目赫くばかり、朱で彩みあげられた。むらむらと靉くものは、紺青の雲で....
「河童小僧」より 著者:岡本綺堂
の溜池は中々広いもので、維新後に埋められて狭くなり、更に埋められて当時の如く町家
立ち続く繁華の地となったが、慶応頃の溜池は深く広く、其末のドンドンには前記の如く....
「書記官」より 著者:川上眉山
ろ見ゆ。尾上に雲あり、ひときわ高き松が根に起りて、巌にからむ蔦の上にたなびけり。
立ち続く峰々は市ある里の空を隠して、争い落つる滝の千筋はさながら銀糸を振り乱しぬ....
「寺じまの記」より 著者:永井荷風
かった。しかし柳畠にはもう別荘らしい門構もなく、また堤には一本の桜もない。両側に
立ち続く小家《こいえ》は、堤の上に板橋をかけわたし、日満食堂などと書いた納簾《の....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
に突き出して河床に段を成しているらしく、流はそこで急に大きく波を打って白い波頭の
立ち続く激湍と化し、少しく右斜に流れて、仙人谷の出合に近付くと、河の殆ど中央に蟠....