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立ち腹
「立ち腹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立ち腹の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「Liber Studiorum」より 著者:寺田寅彦
のもいたように記憶する。明治煉瓦時代の最後の守りのように踏みとどまっていた巨人が
立ち腹を切って倒れた、その後に来るものは鉄筋コンクリートの時代であり、ジャズ、ト....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
か――はてな、そこまでは聞いておかない――返す刀で、峨々たる巌石を背に、十文字の
立ち腹を掻切って、大蘇芳年の筆の冴を見よ、描く処の錦絵のごとく、黒髪山の山裾に血....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、酸鼻な状も、言いようがない。 矢は尽き刀折れて、多治見国長も、ついに櫓の上で
立ち腹切った。――黄煙は暁の辻を咽ばせ、四条方面の炎と共に、何も知らぬ洛中の庶民....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
。また互いに刺し交がえ、あるいは、なにか天へむかって怒るようにどなったせつなに、
立ち腹切って、朽木のようにどうと仆れる者もあった。また母や妻子の名を心に呼びつつ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
果てまする」 「…………」 「また直義さまも、孤軍の味方も、箱根の一|塁を枕に、
立ち腹切るか、斬り死にか、いずれともみな最期の途をえらぶでしょう」 「…………」....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
障子際に近づくと、 「寄るな、馬鹿野郎」 さすが、大悪である、自ら火を放って、
立ち腹を切りかけていた。 赤不動の怒相を見るような、かれの一瞬の顔は、正視もで....