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「立兵庫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

立兵庫の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
い上品な花魁であった。彼女は持病の癪にひどく苦しんだと見えて、けさ結ったばかりの立兵庫《たてひょうご》がむしられたようにむごたらしく掻き散らされて、その上に水色....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
を軽くひいて、店の縁さきに腰をおろした。 「皆さん、さっきはお世話でありんした」立兵庫《たてひょうご》に結った頭を少しゆるがせて、型ばかり会釈した彼女は鷹揚にに....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
え御隠居様、たしかこの笄は、花魁衆のお髪を後光のように取り囲んでいるあれそうそう立兵庫と申しましたか、たしかそれに使われるもので御座りましょう。けども真逆の女の....
「首頂戴」より 著者:国枝史郎
。それを支えた指の白さ！ と、茶碗が下へ置かれた。 茶を立てたのは一人の美女、立兵庫にお裲襠、帯を胸元に結んでいる。凛と品のある花魁である。 むかいあってい....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
ただしい、春の最初の印象が胸を打ったのである。 ぬれた、青葉のような緑の髪を、立兵庫に結い上げて、その所々に差し入れた、後光のような笄に軽く触れたとき……フロ....
「村井長庵記名の傘」より 著者:国枝史郎
打！ さては手前は！」と振り返る、その眼の前にスンナリと駕籠に寄り添い立った姿、立兵庫にお裲襠、大籬の太夫職だ。 「ううむ、そうか、女泥棒！」 「あいさ、妾ア花....
「髷」より 著者:上村松園
割しのぶ、割鹿子、唐団扇、結綿、鹿子天神、四ツ目崩し、松葉蝶々、あきさ、桃割れ、立兵庫、横兵庫、おしどり（雄）と（めす）とあり、まったく賑やかなことであって、い....
「紅梅の客」より 著者:吉川英治
分の部屋のすみに、小さい観音像をおいて、朝夕おがんでいたという。大きく結い上げた立兵庫の黒髪に金糸を垂らし、紫かの子の白い襟元に、白粉窶れをのぞかせている苦界の....