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立居
「立居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立居の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
した、寝起きらしい娘であった。そうしてまたある者は弓よりも猶《なお》腰の曲った、
立居さえ苦しそうな老婆であった。彼等は草山の上まで来ると、云い合せたように皆足を....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
それ試験に出ますか」と質問するていの点取虫だ。おまけに塾の掟を何一つ破るまいと、
立居振舞いもこそこそしている。時に静粛を破って寮歌をうたったりするが、それも三高....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
彼女は編物趣味の時間を楽しんでいるわけであって、管轄ちがいのベッドに寝ている私の
立居振舞については、まったく無関心だった。だから私は実に威風堂々と、あの部屋を脱....
「蠅男」より 著者:海野十三
力や磁石で働くという巧妙な新義手や義足を作製した。この組立式の手足のため、蠅男の
立居は非常に便利になった。実に愕くべき成功だった。 しかし鴨下ドクトルは、どう....
「見えざる敵」より 著者:海野十三
ブと承知の色を示した。 彼は腰を折りまげて、卓子の下を覗きこむと、のろのろした
立居振舞とはまるでちがった敏捷な手つきで、一抱えもあろうという大きな硝子壜をとり....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
り、透通るような雪の肌の、骨も見え透いた美しいのに、可恐しい悪党。すべて滝太郎の
立居|挙動に心を留めて、人が爪弾をするのを、独り遮って賞めちぎっていたが、滝ちゃ....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
ではなかったけれども、根が至って気のきかない、スローモーション、全然モーローたる
立居振舞トンマそのものの性質で、敏活また歯ぎれのよい仁義の世界では全然モーション....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
けてこの家へ置き、ひそかに様子を見ていると、前身夜鷹とは思われないほど行儀正しい
立居振舞。さて不思議と思っていたが、今のお前の物語でよくお前の素性も解った。播州....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
るということは、主人の命令でないと動かん、主人が居ないと一人前、イヤ、一犬前には
立居振舞いができんということで、主人と合せてようやく一犬前、主人が居て命令し、犬....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
彼は婦人のごとき温柔の面貌に、いささか紅潮をたたえて、底知れぬ図太き胆大心小の
立居振舞い、唯々として『御高論御尤なり』と言う。喰えぬ男と知りながら、その愛嬌の....
「軽女」より 著者:上村松園
ないが、(京都二条寺町附近)の二文字屋次郎左衛門の娘として深窓にそだち、淑やかな
立居の中に京娘のゆかしさを匂わせている、あのお軽には、わたくしは限りない好ましさ....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
ったり甲部の妓に狂乱を舞って貰って、その姿を写生し参考としたが、やはり真の狂人の
立居振舞を数日眺めて来たことが根底の参考となったことを思うと、何事も見極わめる―....
「雪女」より 著者:小泉八雲
へ行った。そして彼の母は彼女を歓迎して、彼女のために暖かい食事を用意した。お雪の
立居振舞は、そんなによかったので、巳之吉の母は急に好きになって、彼女に江戸への旅....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
沖で
際限のない処を御覧になるとした所で、
溺れて死ぬる懼を抱きながらも、
波の
立居は見られますね。兎に角何か
見られますね。凪いだ海の緑を穿つ
鯨のようなデル....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ふ所に年九十に余れるくち法師あり、 おのづからきたり昔語りなどせしついでに、身の
立居 に堪へずなん成りぬる事を泣く/\申し出でぬ。時に 老といふ事を人々に仰せて....