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立帰り
「立帰り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立帰りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
八、新吉は三十になり、悪い事は悉《こと/″\》く仕尽した奴だけあって、善にも早く
立帰りまして、出家を遂《と》げ、尼さまの弟子と思って下さい、夫婦の縁は是限りと思....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
ま》致しましょう」 と金兵衞もお筆が申すので仕様がないから、ブツ/\云いながら
立帰りました。是が縁で此のお筆が此の家《いえ》の娘になりましたが、誠に不幸の人で....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
めて見るだけにひどく心を愉しませたらしい。清見寺から三保の松原を眺めて、 諸人の
立帰りつゝ見るとてや、関に向へる三保の松原 と詠んだ。其の他沢山に歌を作って居....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
また東京へ帰り、浅草、本郷と捜しましたが知れません。仕方がないから重二郎は前橋へ
立帰りました。お話跡へ戻りまして、井生森又作は清水助右衞門の死骸を猿田船に積み、....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
に成ってしまいました。若侍は直と立派に止めを刺して、血刀を振いながら藤新の店頭へ
立帰りましたが、本より斬殺す料簡でございましたから、些とも動ずる気色もなく、我が....
「貧乏」より 著者:幸田露伴
「イヤ居れば居るだけ笑われる、明日来てみよう、行かれたら一緒に行きなさい。 と
立帰り行くを見送って、 「おえねえ頓痴奇だ、坊主ッ返りの田舎漢の癖に相場も天賽も....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ン承知致した」 と云ったが、一人では万一賊の方が多勢ではいけませんから派出所へ
立帰り、呼子にて同僚を集め、四人ばかりにて其の場へ駈附け、裏口台所口桟橋の出口へ....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
た手前、真人間から見ますると狂人の沙汰ですが、思いの外時刻が早く、汽車で時の間に
立帰りましたのを、何か神通で、雲に乗つて馳せ戻ったほどの意気組。その勢でな、いら....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
ません。――どこをどう廻りましたか、宵に来た奴が十時過ぎ、船を漕いだものが故郷へ
立帰ります時分に、ぽかんと帳場へ戻りまして、畏って、で、帰りがけに、(今夜は闇で....
「弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
が、姫君には申して居られる、迎えにも応ぜず『養由基』もやらぬと。……雉四郎殿お
立帰りなされ」 「黙れ!」と、雉四郎の怒声が聞こえた。 「それでは約束に背くとい....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
ず此処を逃げ去って、知らぬ江戸とやらへ参って、どんな辛い奉公でもして金を貯めた上
立帰り、一旦潰れたる鹽原の家を起さなければ養父角右衞門様に義理が立たん、余所なが....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
出し、独り夕方より観音へ参詣し、夜に入り蕎麦店へ入りて京味を試み、ゆらりゆらりと
立帰りしところ、裏のうち騒がしく「さても胆太き者どもかな」と口々に言う。何事かと....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
ら妊娠と心づき、目立たぬ間にと御暇を賜わった。そこで鶴江殿は産れ故郷の播州姫路に
立帰り、そのまま縁付いたのが本多家の御家来小笠原|兵右衛門。この人は余程お人好し....
「活人形」より 著者:泉鏡花
この血の跡を慕い行かばその行先を突留め得べきが、単身にては気味悪しと、一まず家に
立帰りて、近隣の壮佼の究竟なるを四人ばかり語らいぬ。 各々興ある事と勇み立ち、....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
に、つりはいらねえよ」 と是から仙太郎が駕籠屋の安と重三郎の二人を連れて我家へ
立帰りました。此方は岡本政七は翌朝早く重三郎を捜しに出ますと、万年の橋詰に袴印籠....