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立帰る
「立帰る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立帰るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
すかえ」
富「ヘエ/\、何処といって当も何もないので、といってすご/\江戸表へ
立帰る了簡もございません、空腹の余り悪いと知りながら斯様《かよう》なる悪事をして....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
行《ゆ》かんければならぬことになりました、多分今宵は本意《ほんい》を遂《と》げて
立帰る心得、明け方までには帰るから、どうか頼むぞよ、若し帰らぬことがあったらば文....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
そうして遊星系は、もともとそれから進化してきた昔の状態、すなわち稀薄な星雲状態に
立帰るであろう。永い間集合的な諸力の支配を受けていた期間と入れ代って今度は離散的....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
それじゃア私の名前を出しちゃアいかねえよ、大きに有難うござりました」 と久藏は
立帰る。おみねは込上る悋気を押え、夜延をして伴藏の帰りを待っていますと、 伴「文....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
入たるか、よしや我身の妄執の憑り移りたる者にもせよ、今は恩愛|切て捨、迷わぬ初に
立帰る珠運に妨なす妖怪、いでいで仏師が腕の冴、恋も未練も段々に切捨くれんと突立て....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
合いがあるものですから、そこへ尋ねて行きましたが、その人に会えず、空《むな》しく
立帰るところでございます」 「それはそれは」 お雪は、兵馬が何故に甲州へ来て、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
べるお礼の言葉を聞き流して、 「おのおの方は早くここをお引取りなさい、また悪者が
立帰ると事が面倒《めんどう》じゃ」 「左様ならば」 男は女を促《うなが》して、....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
ものなれども、これがなかなかの習事じゃ。――まず都へ上って年を経て、やがて国許へ
立帰る侍が、大路の棟の鬼瓦を視めて、故郷に残いて、月日を過ごいた、女房の顔を思出....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
の様の方へ行こか。」と云って、手を引いて、宮の方へ徐々帰った。その状が、人間界へ
立帰るごとくに見えた。 池は小さくて、武蔵野の埴生の小屋が今あらば、その潦ばか....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
鳥のありさまで、おはぐろ溝の暗夜に立ち、刎橋をしょんぼりと、嬰児を抱いて小浜屋へ
立帰る。……と、場所がよくない、そこらの口の悪いのが、日光がえりを、美術の淵源地....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
うと、乗り気になってしまいました。 そこで米友は薬を貰って、一旦目黒の不動院へ
立帰る。発足はその翌日未明ということにきまっていて、道庵の一行は、上野の山下で不....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
の頃はもう勅使が藤堂の陣中へ来ていて、方向は変じていたのであるから、野中には早々
立帰るようにというので、やむなく大阪へ立戻ろうとした際、頭の上を幕府へ放つ砲弾が....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
は立って帰ってしまった。残った四人はいかにすべきか相談していたが、これも一と先ず
立帰ることにきまった様子。そのとき新十郎はガラリと障子をあけて、 「皆さん、ちょ....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
から、七日でも済んだら来て下さいよ、気を附けてお帰りなさいまし」 丹治は其の儘
立帰る。左様な事とは少しも知らず、多助は荷をギシ/\担いで圓次郎の家へ遣って参り....
「春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
改心したので父親は喜んで帰る。それで謝金を請求すると、父親一心は貧窮なのを口実に
立帰る。そこで 巧案忙然てあの親仁めは儕が上をゆく奴ぢや大方あの豆板も喰せ物で....