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「立札〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

立札の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪後」より 著者:梶井基次郎
ては号令と共に体操をする、御嶽教会の老人が大きな雪|達磨《だるま》を作った。傍に立札が立ててある。 「御嶽教会×××作之」と。 茅屋根《かややね》の雪は鹿子斑....
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
《わたしせん》だな」といいながら、八人前三十二銭渡して岸に上《あが》ると、岸上の立札には明《あきら》かに一人前一銭ずつと書いてある。 「此奴《こやつ》、狡猾《ず....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
見返りつつ揺られて行くのもあった。 修禅寺に詣でると、二十七日より高祖忌執行の立札があった。宝物一覧を断わられたのも、これが為であるとうなずかれた。 転じて....
単独行」より 著者:加藤文太郎
る。大森林の下を通って海抜四一三二尺もある峠へ登った、鳥取営林署、氷ノ山国有林の立札がある。驚いたことには両側の山へ道がついていることだ。これを槍へ登って行くと....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
者の木彫人形を並べてあるのが目についた。近寄って見たら、小杉未醒原作、農民美術と立札してあった。小流れを門前に控えたどこかの家の周りには、ひまわりの花が黄色い焔....
薬草取」より 著者:泉鏡花
ろうと考えます。 十里四方には人らしい者もないように、船を纜った大木の松の幹に立札して、渡船銭三文とある。 話は前後になりました。 そこで小児は、鈴見の橋....
火星兵団」より 著者:海野十三
時千二は、その坂道の行手に、「危険! とまれ! このうしろは崖だ!」と書いてある立札が、立っているのを見た! 警報によりオートバイの警官はふえ、隊をなし、怪人....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
音に詣でる広い道が、松の中を上りになる山懐を高く蜒って、枯草葉の径が細く分れて、立札の道しるべ。歓喜天御堂、と指して、……福徳を授け給う……と記してある。 「福....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
、こそこそと小河で手をみそいでばかりいて皮膚の弱くなる潔癖は、立小便すべからずの立札にも似て、百七十一も変名を持ったスタンダールなどが現れたら、気絶してしまうほ....
気の毒な奥様」より 著者:岡本かの子
少女達も全く困ってしまいましたが、其のうち才はじけた一少女が、心得顔に筆を持って立札の上に、女の言葉をその儘そっくり書きしるして、舞台わきに持って行って立てまし....
秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
見送りつつ揺られて行くのもあった。 修禅寺に詣でると、二十七日より高祖忌執行の立札があった。宝物一覧を断られたのもこれがためであると首肯かれた。 転じて新井....
知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
村というに至るに、秩父二十八番の観音へ詣らんにはここより入るべしと、道のわかれに立札せるあり。二十八番の観音は、その境内にいと深くして奇しき窟あるを以て名高きと....
耳香水」より 著者:大倉燁子
は一人が占領することに定っていて、それには銘々キュピットの形をした可愛らしい木の立札が立ててあります。 立札には、北京、ロンドン、東京、パリー、南京、ベルリン....
春泥」より 著者:久保田万太郎
ゞった。――そこには、まず、入ってすぐの、萩、尾花、葛、女郎花、藤袴……そうした立札だけの荒れた土の中にむなしく残った一※|廓の境界。――そのしかえられたばかり....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
たちだけしかない裏門の「聖典講座」「日曜講演」の掲示に立交る「子供洋服講習会」の立札を見出したとき、わたしの感懐に背いていよ/\「時代」の潮さきに乗ろうとする古....