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立毛
「立毛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立毛の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
ために、小作は一人として借金をしていないものはない。金では取れないと見ると帳場は
立毛《たちけ》の中《うち》に押収してしまう。従って市街地の商人からは眼の飛び出る....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
もともと、上方、西国の田舎に手をまわし、貧しい百姓のふところの窮迫を見とおして、
立毛《たちけ》のうちに、ごくやすく手に入れて置いた米、なんぼう安く売ろうと、儲《....
「魔都」より 著者:久生十蘭
歳を寿《ことほ》いで鶴も舞い出でよう和やかな日和。
輪飾をつけた参賀の自動車が
立毛の帽子や金モールを乗せてスイスイと走せ違う大手前へ、今しも楽隊を先頭に行進し....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
、大参事、大書記官、大臣以下、金繍《きんしゅう》の職帯《しょくたい》をしめ大きな
立毛のついた礼帽をかぶった枢機員が、法皇の転生をちょっとばかり早める事務の、最後....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
富を豊かにしなければならない、こう愚考するものであります。」(某氏就任の辞) 「
立毛差押」「立入禁止」「土地返還請求」「過酷な小作料」――身動きも出来なようにと....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
思召すには、
首を賭することは宜しゅうございますまい。
あの冑と云うものは鶏冠や
立毛で飾ってあるではございませんか。
あれは人の勇気を励ます頭を保護する武具です....