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「立読み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

立読みの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虚構の春」より 著者:太宰治
がたく、こくめいに頭へ影をおとしている面接の記憶を、いとおしみながら、何十回かの立読みをつづけて来た。一言半句、こころにきざまれているような気がしています。本屋....
死までを語る」より 著者:直木三十五
所でもあるし、とにかく、一寸、立っている間に、半分位は読むので、本屋の方で、私の立読みを黙許してしまってくれた。 それから弟を、子守してやると云って背負って出....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
って、また牛込へ尋ねてゆく。野村さんは不在。神楽坂の通りをぶらぶら歩く。古本屋で立読み。このぐらいの事は書けると思いながら、古本屋の軒を出ると、もう寒々と心の中....
悪魔祈祷書」より 著者:夢野久作
、苦労は御座んせんが、タチの悪いお客もずいぶん御座いますよ。ソレア……一冊丸ごと立読みなんて図々しいのはショッチュウの事なんで、その又読み方の早いのには驚きます....
十月の文芸時評」より 著者:宮本百合子
てもいる。伴三が本郷の本屋で、高等学校の生徒(梅雄)が自分の本をしばらくひらいて立読みし、やがて卒然感興を失った表情でそれを乱暴に本棚へ戻すのを目撃していて受け....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》では諸葛孔明《しょかつこうめい》というところでござんしょう」 手紙をひろげて立読みをしながら、がんりきの言葉を等分に耳に入れている不破の関守氏は、 「御大相....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
て来ると、平常に変らず店を開けている古本屋が先ず目についた。 小さな店のなかは立読みなどをしている青年たちで込み合っている。焼けあとの形づけさえ覚束ない状況の....