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立談
「立談〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立談の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坑夫」より 著者:夏目漱石
較して見るとだいぶ違ってるようだ。―― 自分は長蔵さんと赤毛布《あかげっと》の
立談《たちばなし》を聞きながら、自分は長蔵さんから毫《ごう》も人格を認められてい....
「明暗」より 著者:夏目漱石
でをして百合子を廊下へ呼び出した。そこで二人がみんなの邪魔にならないような小声の
立談《たちばなし》を、二言三言取り換わした後で、百合子は約束通り男に送られてすぐ....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
とある。三四郎は講義の隙《すき》をみて、また理科大学の穴倉へ降りていった。そこで
立談《たちばなし》のあいだに事を済ませようと思ったところが、そううまくはいかなか....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に腹這いながらそっとその溝へもぐり込んで、駒寄せの石のかげに顔をかくして、二人の
立談《たちばなし》に耳を引き立てていた。 「山崎さん。たった二|歩《ぶ》じゃあし....
「美音会」より 著者:佐藤垢石
、他の席は殆ど満員という有様で、廊下には煙草を口に銜えた人が多勢行ったり来たり、
立談している人もあって、その中に、美しく着飾った貴婦人達が眼を惹く。有楽軒の食堂....
「草紅葉」より 著者:永井荷風
。 オペラ館の風呂場は楽屋口のすぐ側にあった。楽屋口には出入する人たちがいつも
立談《たちばなし》をしていた。他の芝居へ出ているものや、地方興行から帰って来た人....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
かいこう》した際には、わたくしは意外の地で意外な人を見たような気がした為、其夜は
立談《たちばなし》をしたまま別れたくらいであった。 わたくしは昭和二三年のころ....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
はこや》だの、出前持だの、芸者などが、絶え間なく通過《とおりすぎ》るので、二人は
立談《たちばなし》もそこそこに右と左へわかれた。 八 良人《おっと》の起《おき....
「三国志」より 著者:吉川英治
たずらに晴の場所で雄弁を誇り、局部的な勝敗をとって功を論じ、社稷百年の計を、坐議
立談するが如き軽輩な人では、よく解することはできますまい」 ことばこそ爽かなれ....