立返る[語句情報] » 立返る

「立返る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

立返るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
語られざる哲学」より 著者:三木清
に至るの日ペンを擱《お》こうと思った。しかし中途にして私は再び初めの正しき動機に立返ることが出来た。組織や体系やは現在の私の問題の中にあってはならない。私自身の....
光と風と夢」より 著者:中島敦
n. だ。憐れむべき人間共の智慧の最後の表現が之だ。私は再び私の・心進まぬ制作に立返る。「ウィア・オヴ・ハーミストン」を又取上げ、又もてあましているのだ。「セン....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
きに、戸棚へ立った時は、目を圧えた手を離して、すらりとなったが、半紙を抽出して、立返る頭髪も量そうに褄さきの運びとともに、またうなだれて、堪兼ねた涙が、白く咲い....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
いた洋燈が消えた。 が、鶏がまた鳴いて、台所で誰か起きた。 白骨が旧の沼へと立返ることになって、この使者は、言うまでもなく小松原が望んで出た。一夜の縁のみな....
深川の唄」より 著者:永井荷風
の新しく取広げられたのをも殆《ほと》んど気付かず、心は全く十年前のなつかしい昔に立返る事が出来た。 つい名を忘れてしまった。思い出せない――一条の板橋を渡ると....
茶漬三略」より 著者:吉川英治
けません。てまえが出牢した日から十八日目に出してやって下さい。その間に十分善心に立返るようにしてありますから――との事で、その通りに御放免になったわけだが」 ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
題である東亜連盟の結成には、根本に於て東亜諸民族特に我が皇道即ち王道、東方道義に立返る事が最大の問題である。国家主義の時代から国家連合の時代を迎えた今日、民族問....