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竜の口
「竜の口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
竜の口の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
まり……」といった。 上野は、だまって何か考えていた。 五
竜の口、堀通り角の伝奏屋敷は、塀も壁もすっかり塗り替えられて、庭の草の代りに、白....
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
追われ逆立つおもいでした。
もう後では、目をつむってこらえている内、するすると
竜の口から再び吐《は》きだされて、おしまいでした。降りたった六人は、今更《いまさ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
組に……」 「沢山だ、沢山だ。私なら、」 と声ばかり沢山で、俄然として蜂の腰、
竜の口、させ、飲もうの構になる。 「不可ません、もう飲んでるんだもの。この上|煽....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
《い》づべき法敵として魔が取り去ったそうだ。この女は死して地獄に落ちるので地獄を
竜の口としある(ベーリング・グールド『中世志怪』)。基督敵《アンチ・クリスト》同....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
私が二、三日前、ふと夜店で手に入れた天保七年の御江戸分間地図を見ると、道三橋から
竜の口、八代洲河岸にかけて、諸大名や、林|大学頭の御上屋敷、定火消屋敷などが立並....
「恐竜島」より 著者:海野十三
下にいる僕らのうちの誰かの頭にがぶりとかみつき、むしゃむしゃとたべてしまう。大恐
竜の口にくわえられた探検隊員は、それでも助かろうとして、手足をばたばたさせる。ど....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
押すと、浅くて棹が届くのだから仔細ない。ただ、一ケ所底の知れない深水の穴がある。
竜の口と称えて、ここから下の滝の伏樋に通ずるよし言伝える、……危くはないけれど、....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
定所に於て再吟味|仰付くる」という御沙汰になりました。この評定所と申しますのは、
竜の口の壕に沿うて海鼠壁になって居る処でございますが、普通のお屋敷と格別の違いは....
「多神教」より 著者:泉鏡花
ま、脱いでは飲み被っては飲み、質の出入れの忙しい酒じゃな。あはははは。おおおお、
竜の口の清水より、馬の背の酒は格別じゃ、甘露甘露。(舌鼓うつ)たったったっ、甘露....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
の方は棄置かれんが両人は助けて遣る」 と突き離され、長次正孝の両人は悦び、実に
竜の口を免れたような心地にて、 正「有難うぞんじます、何処のお方か存じませんが、....
「四谷、赤坂」より 著者:宮島資夫
ちゃん、もうじき滝だ』 車夫が背中をゆすってくれた。そうしてやっと滝についた。
竜の口や、蝦蟆の口から出る滝壺は暗かったが池には大きな鯉がいた。茶店が二、三軒並....