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竜女
「竜女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
竜女の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「柳毅伝」より 著者:田中貢太郎
が、鰥暮しでは不自由であるから、范陽の盧姓の女を迎えた。見るとその女の顔が洞庭の
竜女に似ていた。毅は昔のことを思いだして女に
竜女の話をして聞かした。一年あまりす....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
り、竜王社は世俗乙姫の霊を祭るという、傍なる竜光山雲住寺縁起に、秀郷水府に至りて
竜女と夫婦の約あり、後ここに祭ると)、されば秀郷の子孫、勢多橋を過ぐるには、下馬....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
五四三に、梵授王の太子、父に逐われ隠遁《いんとん》せしが、世を思い切らず竜界の一
竜女、新たに寡なるが他の諸
竜女その夫の好愛するを見、ついに太子を説いて偕《とも》....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
らにお恥かしい。大海|蒼溟に館を造る、跋難佗竜王、娑伽羅竜王、摩那斯竜王。竜神、
竜女も、色には迷う験し候。外海小湖に泥土の鬼畜、怯弱の微輩。馬蛤の穴へ落ちたりと....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
女は。」 と坊主が言った。 「白山へ帰る。」 ああ、その剣ケ峰の雪の池には、
竜女の姫神おわします。 「お馬。」 と坊主が呼ぶと、スッと畳んで、貴女が地に落....
「古狢」より 著者:泉鏡花
係があるんでしょう。」 唯今、七彩五色の花御堂に香水を奉仕した、この三十歳の、
竜女の、深甚微妙なる聴問には弱った。要品を読誦する程度の智識では、説教も済度も覚....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
思召に嬉し喜んで従わせえましたのが、はや菩薩の御弟子でましますぞいの。 七歳の
竜女とやらじゃ。 結縁しょう。年をとると気忙しゅうて、片時もこうしてはおられぬ....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
、ぷう。」 空嘯いて、笛を鳴す。 夫人が手招きをした。何が故に、そのうしろに
竜女の祠がないのであろう、塚の前に面影に立った。 「ちえッ」舌うちとともに欣七郎....
「織成」より 著者:田中貢太郎
。昔、洞庭の神様は落第しましたが、私も今落第しております。しかるに洞庭の神様は、
竜女に遇って神仙になられ、今私は酔って一人の女に戯れたがために死ぬるとは、何とい....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
出た。何というミスチックな原始的な、美しさだろう! 彼女が神代の女性の神々しさと
竜女の不思議をひとつにこめて、潮干る珠、潮満つ珠を両手にささげ持ってあらわれた。....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ようとした時、大な魚に抱かれたと思って、浅瀬へ刎出されて助かった。その時、艶麗、
竜女のごとき、おばさんの姿を幻に視たために、大笹の可心寺へ駈込んで出家した。これ....