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竣工
「竣工〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
竣工の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
サンドル一世が当時の著名な建築家ウォロニヒンをして造営せしめた大伽藍(一八一一年
竣工)で、優美な円頂閣やコリント式の豪華な柱廊に結構をきわめている。 スパニエ....
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
が、罪亡しに掘り穿とうと存じた洞門でござるが、十九年の歳月を費やして、九分までは
竣工いたした。了海、身を果つとも、もはや年を重ねずして成り申そう。御身の手にかか....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
していたのであるが、何かの事情でしばらく中絶していたのを、震災以後、復興の再築が
竣工して、いよいよこの九月から新校舎で授業をはじめることになったので、それを機会....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
され、日本の一勇士が身を海中に投じて海神の怒りをしずめたために、かろうじてこれを
竣工することができたとの伝説も残っていると言ってある。この兵庫は下の関から大坂に....
「海底都市」より 著者:海野十三
ナノです」 「シナノ? すると、あの六万何千トンかあったやつかね。太平洋戦争中に
竣工《しゅんこう》して、館山《たてやま》を出て東京|湾口《わんこう》から外に出た....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
。 「閣下、警備飛行団長から、祝電がまいりました」 「ほう、祝電が」 「飛行島の
竣工と、無事なる試運転を祝す――というのであります」 「無事なる試運転か。そうじ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
様が、更に記録の上から調べ物にかかりました。
何を調べる?
多分、近き将来に
竣工すべき、この悪女塚のための施主として、その塚に祭るべき悪女の因縁と、経歴との....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
によって、公爵の位が与えられました。トロニア公爵一世は、ラルゴ湖征服のお祝いを、
竣工の年の九月二十日に、いまのベニイの家で催しました。それは、実に盛大極まるもの....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ざと広くはこの事を及ぼされなかったようである。それが段々と運んで、この年の九月に
竣工したので、その除幕式をするから、私に松山へ来いという事になった。これまでも郷....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
の花や、石造の人間の顔や、石造の獅子の頭などがある。まるで、二世紀前にその建物が
竣工した時に、ゴルゴン★の首がそれを検分したかのよう。 侯爵閣下は馬車から出て....
「隧道内の怪火」より 著者:田中貢太郎
兵庫県と岡山県の境になった上郡と三石間の隧道の開鑿工事は、多くの犠牲者を出してようやく
竣工しただけに、ここを通る汽車は、その車輪の音までが、 「骨がたりない、トコトコ....
「老狸伝」より 著者:佐藤垢石
再築の工事がはじまったのは、明治維新から三、四年前の、元治元年五月十三日で、
竣工したのが、慶応三年一月二日であるから、城が出来あがると間もなく、僅か一年ばか....
「一日一筆」より 著者:岡本綺堂
のために、多数の死人を出した。かくの如く上下ともに苦みつつ、予定の十一ヵ所を全部
竣工するに至らずして、徳川幕府も亡びた、江戸も亡びた。しかも江戸の血を享けた人は....
「放水路」より 著者:永井荷風
いがわていりゅうじょう》に辿《たど》りついた。 葛西橋の欄干には昭和三年一月|
竣工《しゅんこう》としてある。もしこれより以前に橋がなかったとすれば、両岸の風景....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
行くなら其処へ行けと私にすすめていたからだった。S金山はこの夏に新精錬所の増築も
竣工して、その千瓲(一日の処理鉱石)プラントの新設備は東洋第一という事である。私....