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童蒙
「童蒙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
童蒙の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
らせた。そして彼の隠宅の方へとその子供を連れて行った。 こんな調子で、半蔵は『
童蒙入学門』や『論語』なぞを読ませに村の子供らを誘い誘いした。その時になっても彼....
「縮図」より 著者:徳田秋声
り立ち、うねった道路の果てにも、どっしりした山が威圧するように重なり合って見え、
童蒙な表情をしていた。均平は町の様子でも見ようと思い、さっき通って来た方へ歩いて....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
勝手元の滅茶々々になったことも、庸三の神経を苛立たせた。お鈴という古くからいる、
童蒙な顔の体のずんぐりした小女の、ちょくちょく物を持ち出して行くのにも困ったが、....
「安重根」より 著者:谷譲次
ビンの金成白、それに僕の弟の安定根と安恭根など、みんな一緒に漢文を習ったものさ。
童蒙先習、通鑑、それから四書か。はっはっは、勉強したよ。(間)その後僕は、信川で....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
。これ仁者の言、いわゆるその君をして堯舜になす者なり、嗚呼《おこ》なる所為なれど
童蒙のために註しつ(以上馬琴の説)。志村知孝これを駁《ばく》して曰く、この説
童蒙....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
・古義の説で、「妻はかり字、夫也。初て一夜逢し也」(考)とあるが、これは遠く和歌
童蒙抄の説まで溯り得る。あとは多く「一夜妻」説である。「人ノ妻ヲ忍ビテアリケルニ....
「『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
ろ現代の詩人が、古の調を今の節奏に移し合せて、歌い出た新曲である。これはいわゆる
童蒙のためにもなろうが、原文の妙を解し得る人々のためにも、一種の新刺戟となって、....
「処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
此のシカモアの木蔭にすやすやと睡っていた。 それは『マタイ伝』に出ているが、『
童蒙福音書』(第八章九ー一三)にはこう記されてある。 「かくてシカモアの木の下....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
いにみとめていた室町第一の碩学一条摂政兼良は、正徹の寂後十数年を経て、『古今集|
童蒙抄』を著したが、その中にも、「すべて家々の諸説、人々の覚悟、更にこ細をしらず....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ちょう。 そこの一つの露地口に、板の打ってあるのを見れば、佗牢人の生活とみえ、
童蒙道場 よみかきしなん 無可 と、ある。 寺子屋であ....
「春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
政四年を距ること正に五十二年である。赤本は文学史家の一斉に軽視する所であり、単に
童蒙の娯楽書に過ぎぬように思われて居るし、実際其に違いあるまい。其故に是が仮りに....