童話[語句情報] »
童話
「童話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
童話の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
、腹に巻いてある金太郎のような、腹掛の黒さだけがちらついて、妙にその場の雰囲気を
童話のようなものにしていた。けれども、稚市自身はどうしたことか、両腕をグングン舵....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
うに廻転を始めたのであった。まさに、ダンネベルグ夫人――易介と続いた、血みどろの
童話風景である。あの底知れぬ妖術のような魔力を駆使して、犯人はこの日にもまた、ク....
「方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
を出すと、折返し手紙に一冊の本が添えられてきた。それは、ルイス・キャロルの有名な
童話「|不思議国のアリス」であった。 三、気味悪い祖母 (方子からの手紙) ....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
の四肢は、佝僂のそれのように萎え細っていた。 全体が腺病的で神経的で、なにかの
童話にある王女のように、花の雨でも降れば消え失せるのではないかと危ぶまれる――そ....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
みなさん、科学だって、時には気むずかしいことがありますよ。そんなときには、臍を曲げちまいますよ、臍をネ。
童話みたいですが、昔、オーストリヤの王様が、世界最大のダイヤモンドを所有したいと....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
子で呟いたけれども、それからすぐ、冷然と盤得尼に微笑み掛けた。「所が、庵主、この
童話劇の結論は、結局菩薩の殺人と云う仮定に行き着いてしまうでしょう。然し、考えれ....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
れが天頂に達すると夜半。そこと六時との間が、ほぼ九時になると云うのです。つまり、
童話の神様が見る時計なんですよ」 「ああ、あの悪魔がやって来た時のこと……」 ....
「噴水物語」より 著者:岡本かの子
受けつつ工夫の限りを尽している。 夫人はバルベリニ広場の「貝を吹くトリトン」を
童話のようだと面白がった。ポリの邸館の広場に在る「トレビの噴水」を劇的だと言った....
「彼等流浪す」より 著者:小川未明
ある。少年時代とその周囲即ち自然にも、人間にも特別のものがなくてはならぬ。こゝに
童話文学の発生がある所以だ。この殆んど神秘的な説明し難い感情こそ、土と人との連結....
「新童話論」より 著者:小川未明
麗な花と咲くためには、豊饒の現実を温床としなければならぬごとく、現実に発生しない
童話は、すでに生気を失ったものです。過去のお伽噺が、その当時の生活、経験に調和し....
「童話を書く時の心」より 著者:小川未明
書く時の態度について、語りたいと思います。 かりに、書くかわりに、語るとして、
童話について考えて見ます。私が、何か子供達に向ってお話をするとしたら、まず、それ....
「春風遍し」より 著者:小川未明
て、この草の生えていた岩石重畳たる峻嶺を想像して、無心の草と雲をなつかしく思い、
童話の詩材としたこともありました。一生のうちには、山へもいつか上る機会があるよう....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
他の区別が整然とついた立派な差別相が保てるのです。 モルモットを擬人法に書いた
童話の作が私に在ります。そのモルモットの若い息子が、自分達種族に他の獣類のような....
「『小さな草と太陽』序」より 著者:小川未明
むべくも自ら知らない不明な輩です。 芸術は、ほんとうに現実に立脚するものです。
童話は、芸術中の芸術であります。虚無の自然と生死する人生とを関連する不思議な鍵で....
「童話の詩的価値」より 著者:小川未明
し、子供の信仰と裁断と、観念の上に人生の哲学を置いて書かれたものは私達の求める「
童話」であります。 自由な世界――創造の世界――神秘の世界――これが即ち
童話で....