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「童謡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

童謡の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
畜犬談」より 著者:太宰治
心のないことを示すことにした。夜は、その微笑が見えないかもしれないから、無邪気に童謡を口ずさみ、やさしい人間であることを知らせようと努めた。これらは、多少、効果....
まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
さんの子供たちをよろこばしてやりたいと思ったのでした。それでこのマザア・グウスの童謡の御本がはじめて刷られて、ひろく世間によまれるようになりました。それは西洋暦....
オリンポスの果実」より 著者:田中英光
た。 二十一 行きは、よいよい帰りは恐《こわ》い、と子供の頃《ころ》うたう童謡《どうよう》があります。あの歌のように人生、行きと帰りとではずいぶん気持が違....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
一面の湖となった。 もう一つ、それと同じ話がある。秦の始皇の時、長水県に一種の童謡がはやった。 「御門に血を見りゃお城が沈む――」 誰が謡い出したともなしに....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ひにも貴方の御助力が必要になりましてな。実を云うと、その底深い淵の中から、奇異な童謡が響いてくるのを聴いたのでしたよ。ああ、あの童謡――それは事実僕の幻聴ではな....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
とあるようです。あるいは小供が適しているもの、女が適しているものなどがあります。童謡を歌ったり、鼻を垂れたり、寝小便をする仕事は何といっても小供にはかなわない。....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
の面影を失わない。何んといっても半神半人の域にある。この域にあるものは絵を描く、童謡をつくる、歌う、それが皆なまでで、上手で、神品である。悉くが詩人で芸術家でも....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
細道じゃ。 天神様の細道じゃ、 細道じゃ。) と童謡を口吟んで通ったと云うだけで、早やその声が聞こえるようで、」 僧は魅入られ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
いいところがあるので、巻十九で云うのを此処で一言費すことにした。四二六一は異伝で童謡風になっている。四二六〇の歌が人麿の歌より前だとすると、人麿に影響したとも取....
貞操問答」より 著者:菊池寛
れは天性の娼婦である。 (しまった!)と、美沢は刹那に感じた。 祥子は、綴方や童謡などを好んで、即興的につくるのに、小太郎は面倒くさがり屋で、数学や理科が好き....
火の扉」より 著者:岸田国士
うたう?」 彼女はもう、小声で、「イレ タン プチ ナヴィール」と、フランスの童謡を口ずさみはじめた。 それから一週間ばかり後のことである。 井出康子は、....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
失とともに子供にかえり(彼女は二十五であった)幼稚園児童のように折紙細工をしたり童謡をうたったりしていたそうだ。こういうのを児戯性というのかな。どちらもヒステリ....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
の竹林の中から、まるでざわめく風の中からでも生れたかのように、わらべ達の合唱する童謡が、美妙な韻律をひびかせながら、だんだんと聞えて来る。……… 〔わらべ達の....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
のではない。昨夜、そうだ、この船での第二夜、一等の食堂で、期せずして私たちの間に童謡音楽会が開かれた。どうせみんなが酔っていた。私の周囲にはいつのまにやら三等客....