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「竪坑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

竪坑の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蟹工船」より 著者:小林多喜二
ゃべっているのが、ガン、ガ――ンと反響していた。――地下何百尺という地獄のような竪坑を初めて下りて行くような無気味さを感じた。 「これもつれえ仕事だな」 「んよ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
ていて世間の寝しずまるのを待ち、一同で手早く、地面から地下へ通ずるあの三尺ほどの竪坑《たてあな》を埋めてしまえばいい。 そうすれば。 人相も知れないほどに焼....
土鼠と落盤」より 著者:黒島伝治
んな、子供のなりをして働いている自分をいとおしく思った。涙ぐんだ。親爺は六番坑で竪坑から落ちて来た坑木に脚をやられた。そして、三本脚の松ツァンと呼ばれる不具者に....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
のこの無事なありさまが意外に感ぜられた。 が、三人が、この鉱区の中央をつらぬく竪坑のところへ、横合から出たときには、思わずあっとさけんだ。 いつもこの竪坑は....
丹下左膳」より 著者:林不忘
えで、穴へおとしこむたアなんでえ」 ガヤガヤののしりあう人声……それを左膳は、竪坑の底でかすかに聞いていた。 はじめ、足をかけた焼《や》け板《いた》が下へし....
家なき子」より 著者:楠山正雄
いでうずをわかせながら、材木をおし流して、羽のように軽くくるくる回した。 「通気竪坑にはいらなければだめだ。にげるならあすこだけだ。ランプを貸してくれ」と「先生....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
は、すでに列車は激しいきしり音を立てながらカーヴを曲っていた。主従は彼等の面前に竪坑の真黒な入口が巨大な顎を開いて待っているのを見た。我々は真四角な入口の板蓋い....
狂馬」より 著者:佐左木俊郎
炭坑の坑は二つに区別されている。竪坑。斜坑。――地上から地下へ垂直に、井戸のように通うているのが竪坑で、斜坑は、....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
坑道を峯吉の採炭場へ帰って行った。炭坑は、謂わば黒い息づく地下都市である。二本の竪坑で地上と結ばれた明るい煉瓦巻の広場にはポンプや通風器の絶え間ない唸りに、技師....