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端折る
「端折る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
端折るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
刀――ぐいと、背後《うしろ》ざまに落とし差した下谷の小鬼、伴大次郎、黒七子の裾を
端折ると一拍子、ひょいと切戸を潜って戸外《そと》へ出た。 まっ黒な夜ぞらの下、....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
いられない!」 大小の鍔際を抱えるように、グッと握って胸へあてたが、片手で裾を
端折ると、さながら疾風が渦巻くように、月夜に延びている街道を、走り下ったものであ....
「転機」より 著者:伊藤野枝
」 山岡は、そんな駄々はいっさい構わないといったような態度で、足袋をぬいで裾を
端折ると、そのまま裸足になって、ずんずん沼の泥水の中に入って行った。私はいくらか....
「独身」より 著者:森鴎外
だ。そこで宮沢がつい、どうかしたのかいと云った。これだけ話してしまえば跡は本当に
端折るよ。」 富田は仰山な声をした。「おい。待ってくれ給え。ついでに跡も端折ら....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ございますまいか……。』 二人の問答はまだいろいろありますが、一と先ずこの辺で
端折ることにいたしましょう。現世生活にいくらか未練の残っている、つまらぬ女性達の....
「円朝花火」より 著者:正岡容
圓遊は、高座で十八番の「すててこ」を踊るときのように、新しい手拭で鉢巻をし、尻を
端折ると、最前の新聞紙をバサバサ開いた。――なかには、たくさんの線香花火が牡丹色....