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端数
「端数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
端数の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「党生活者」より 著者:小林多喜二
るというので、皆は笑った。会社は毎日の賃銀の支払に、四百人近くいる女工に一々その
端数の八銭を、五銭一枚に一銭銅貨を三枚ずつつけて払った。それは大変な手間だったの....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
合なものとして人間の注意をひいたに相違ない。この周期に基づいて一月の長さを定め、
端数を切り上げて三〇日とした。更にこの一ヶ月を各々一〇日ずつの三つの期間に区分し....
「白金神経の少女」より 著者:蘭郁二郎
めた。 「だいたい一年間というのは、正確には三六五日と二四二一九八七九です、この
端数のために四年目毎に一日の閏を入れたんですが、それでは実際には四百年間に三日だ....
「女の歴史」より 著者:宮本百合子
解される。 自信も畢竟はそういうものではなかろうか。この複雑多岐で社会の事情万
端数ヵ月のうちに大きく推移してゆくような時代に生き合わせて、受け身に只管《ひたす....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。
千年は千年でよい、千年の松は千年の松のみどりでよろしいが、一千〇八年という
端数がついてみると、相当に数学的根拠と、植物学上の実験を催促しなければならない段....
「カストリ社事件」より 著者:坂口安吾
これは多すぎる」 「コレ、コレ、五ヶ月分、たまっているのだぞ」 「そうか。然し、
端数は切りすてゝ、一万円、即ち耳をそろえ、あと、一万五千円ほど、残っておるから、....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
り通しているともきいていた。わたくしにとっては亡父の郷友にあたるところから、池ノ
端数寄屋町のそのすまいへは、亡父生前よく供をして訪ねたものであった。 座業の人....
「妖怪学」より 著者:井上円了
へ御傾き下され」というとき、目的の人三十代なれば三傾し、五十代なれば五傾すべし。
端数を問うにこれと同じく、ただ一年を一傾となすのみ。また、「あなたは甚句おどりは....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
へ御傾き下され」というとき、目的の人三十代なれば三傾し、五十代なれば五傾すべし。
端数を問うに、これと同じくただ一年を一傾となすのみ。また「あなたは甚句おどりは御....
「上野」より 著者:永井荷風
って行く景である。この板画の制作せられたのは明治十二三年のころであろう。当時池之
端数寄屋町の芸者は新柳二橋の妓と頡頏《けっこう》して其品致を下さなかった。されば....