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端物
「端物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
端物の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あいびき」より 著者:ツルゲーネフイワン
このあいびきは先年|仏蘭西《フランス》で死去した、露国では有名な小説家、ツルゲーネフという人の
端物《はもの》の作です。今度徳富先生の御依頼で訳してみました。私の訳文は我ながら....
「手紙」より 著者:夏目漱石
間が一字も変えぬ元の姿で転載された体になっている。 プレヴォーの「不在」という
端物《はもの》の書き出しには、パリーのある雑誌に寄稿の安受け合いをしたため、ドイ....
「鬼涙村」より 著者:牧野信一
に仕事の方が忙しくて材料の吟味に山を越える閑《ひま》もなかった。万豊は下駄材の半
端物《はんぱもの》を譲った。値段を訊《き》くとその都度は、まあまあと鷹揚《おうよ....
「神棚」より 著者:豊島与志雄
は、浅井が笹木の所へ金を借りに行ったことからなんだ。笹木が或る小さな印刷所を――
端物《はもの》専門のちっぽけなものだが――その株を買って一人で経営してるっていう....
「浅間噴火口」より 著者:豊島与志雄
六人しかいない小さな印刷所で、他の大きな印刷所の下受けの仕事をやったり、また主に
端物《はもの》の仕事をしたりしていて、手刷りの機械などもあり、植字組版などの技術....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
と老いてさえ、この辺は俗に照降町と呼ばれていた。 その照降町は小舟町三丁目に、
端物ながらも食通を唸らせる磯屋平兵衛という蒲鉾《かまぼこ》の老舗《しにせ》があっ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
)
寄って来い。這入って来い。
よろめく死霊共。
骨と筋と紐とを繕い合せた
半
端物共。
死霊レムレス(合唱。)
御用を早速勤めましょう。
聞きはつりま....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
う、少し声がしゃがれてるし、一中節を習ったろう、あのーなにを唄ったろう……あれは
端物だがいゝねえ、英一|蝶の画に其角が賛をしたという、吉田の兼好法師の作の徒然草....