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端者
「端者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
端者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
「いき」の理解に際して universalia の問題を唯名論の方向に解決する異
端者たるの覚悟を要する。すなわち、「いき」を単に種《しゅ》概念として取扱って、そ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
から女のお友達にも、だんだん軽蔑されてきました。そして遂にあたくしは分らず屋で異
端者のように嘲笑されて来たのです。あたくしはとうとう職業まで失ってしまいました。....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
と同じく、茶の普及もまた反対にあった。ヘンリー・セイヴィル(一六七八)のような異
端者は、茶を飲むことを不潔な習慣として口をきわめて非難した。ジョウナス・ハンウェ....
「食魔」より 著者:岡本かの子
き特にこの一味だけがそれであるように受取らせる。ひょっとしたらこの青年は性情の片
端者なのではあるまいか、他の性情や感覚や才能まで、その芽を※から味の調不調の結果....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
ル編成時代の筆者達は、イエスを以て神の独子と思考し、このドグマを否定するものを異
端者と見做した。同時に又それ等の人達は、あまり遠くない将来に於て、イエスが雲に乗....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
むを得ず兄の居候となって、不平満々の日々を送っている。天王会の本殿境内で唯一の異
端者は彼であり、彼は天王会を目の敵にしていた。 さて、月田銀行頭取全作の妻まち....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
実に複雑な匂いにみちたところでもある。ここでは知らない者がみんな闖入者であり、異
端者であり、誰でもジロジロ見られたり、わざと無関心にソッポをむいたりされるのだっ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
息させようとする」「おれにははっきり解らないが」「世の縄墨に背いたが最後、それ異
端者だ、切支丹だ、やれ謀反人だと大騒ぎをする」「うん、こいつはもっともだ」「今の....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
彼に出くわすのもここであった。ブラウワー老人という、幽霊などはまったく信じない異
端者についての話がでた。この男は、くだんの騎士がスリーピー・ホローに侵入しての帰....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
下落したという場合もあろう。前引三島文書の「半人」はハシタビトと読み、その義が半
端者すなわち中間人で、当時賤しと見られた雑職人の通称であったのは言うまでもない。....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ある将軍の騎士道に魅惑されてしまったほどである。フィリップもまた「こんな貴族は異
端者には珍しいね」といっているし、海軍卿ホワードさえも、バアリイに与えた手紙のな....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
ない。例えば木菴の弟子に良寛様のような態度の者があったとしたならば、それは必ず異
端者としてか、あるいは意気地なしとしての取り扱いを受けねばすむまい。型破りをいえ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
てくれることは有り難いのだが、僕はカトリックの信者じゃないのだからね。とにかく異
端者としての僕にとっては一寸戸惑いされるんだ。これとよく似た話があるのだ。もう十....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
した。 こんどの任地では徹頭徹尾失敗です。夫の愛は彼女に奪われ、在留民からは異
端者のように白い眼で睨まれ、私のすることは、善かれ悪しかれ悪評の種になってしまい....
「味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
食いをつづけることが理想的であるが、これを罪悪視し、ゼイタク者とし、甚だしきは異
端者視し、自由食欲を許さない陋習をふしぎとしない風習をつづけているが、これは健康....