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端銭
「端銭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
端銭の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
をしてわずかに擡げた、主税の顔を、その威のある目で屹と見て、 「少いものが何だ、
端銭をかれこれ人中で云っている奴があるかい、見っともない。」 と言い棄てて、直....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
いたのを知って、車夫が空で駆下りた時、足の爪を轢かれたとか何とか、因縁を着けて、
端銭を強請るんであろうと思った。 しかし言種が変だから、 (何の車?)ともう一....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
ば貸して上げますともさ」 虎「それじゃア持合せていますから私が立替えて上げるが、
端銭はまけて置いておくれな、明日一円上げますからさ」 損「宜うございます、八十銭....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
している丸髷ゆえか、主人の錆びた鋲のような眼色に恐怖をなしたか、気の毒な学生は、
端銭を衣兜に捻込んだ。――三日目に、仕入の約二十倍に売れたという 味をしめて、....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
しゃい…じゃア婆さん此金で」 婆「生憎お釣がございません、お気の毒様で、何うかお
端銭がございますなら」 馬「じゃア斯うしよう、お参りをして来るからそれ迄に取替え....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
らねえものを重くッても、持って行ッとくんなせえ。そのかわり私が志で、ここへわざと
端銭をこう勘定して置きます、これでどうぞ腰の痛くねえ汽車の中等へ乗って、と割って....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
まで謡われまして、十万石のお大名様と一緒に喩えられます位になる其の起源は、僅かの
端銭から取立てまして、五代目まで続きました。其の多助の身の行いの正しいのと、孝行....
「我楽多玩具」より 著者:岡本綺堂
具店が沢山出ていました。廉いのは択取り百文、高いのは二銭八厘。なぜこの八厘という
端銭を附けるのか知りませんが、二銭五厘や三銭というのは決してありませんでした。天....