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競争
「競争〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
競争の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
その中でもさっきから賞讃の声を浴びていた、背の低い猪首の若者だけは、容易ならない
競争者が現れた事を知ったと見えて、さすがに妬《ねた》ましそうな流し眼をじろじろ彼....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
て来た場所を報告した。その上それぞれ自分の場所へ、夫人に来て貰うように、無邪気な
競争さえ始めるのだった。「じゃあなた方に籤《くじ》を引いて貰おう。」――将軍はこ....
「或る女」より 著者:有島武郎
。葉子の恋はしかしながらそろそろと冷え始めるのに二週間以上を要しなかった。彼女は
競争すべからぬ関係の
競争者に対してみごとに勝利を得てしまった。日清戦争というもの....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
事務所から一手に陸軍|糧秣廠《りょうまつしょう》に納める事になっていた。その方が
競争して商人に売るのよりも割がよかったのだ。商人どもはこのボイコットを如何《どう....
「星座」より 著者:有島武郎
く分らないけれども、この本の序文で見るとダーウ※ン派の生物学者が極力主張する生存
競争のほかに、動物界にはこの mutual aid ……何んと訳すんだろう、とに....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
》き、若きは凝瞳《すえまなこ》になりて、ただ一秒ののちを危ぶめり。 七、八町を
競争して、幸いに別条なく、馬車は辛くも人力車を追い抽きぬ。乗り合いは思わず手を拍....
「夜行巡査」より 著者:泉鏡花
曳《ひ》きますが、何が、達者で、きれいで、安いという、三拍子も揃《そろ》ったのが
競争をいたしますのに、私のような腕車には、それこそお茶人か、よっぽど後生のよいお....
「親子」より 著者:有島武郎
っているのだ。明日の授受が済むまでは、縦令永年見慣れて来た早田でも、事業のうえ、
競争者の手先と思わなければならぬという意識が、父の胸にはわだかまっているのだ。い....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
会的本能が生み出した見方であると主張するけれども、その主義の根柢をなすものは生存
競争なる自然現象である。生存
競争は個性から始まって始めて階級争闘に移るのだ。だか....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
また一時はその生長を阻害されることがあっても、やがてまた勢いよく延び立って、その
競争者等を日陰に隠し、結局ただ自己独りが生活能力をもつものだという表章を示してき....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
類は戦争によらないで絶対平和の世界を建設し得なければならないと思う。 答 生存
競争と相互扶助とは共に人類の本能であり、正義に対するあこがれと力に対する依頼は、....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
いに考えているのである。 なぜならば、私には映画産業の最も健康な発展形式は自由
競争をほかにしては考えられないからである。 そしてこの一条は私にとって金科玉条....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
をあての出茶屋が二軒、十八になる同一年紀の評判娘が両方に居て、負けじと意気張って
競争する、声も鶯、時鳥。 「お休みなさいまし、お懸けなさいまし。」 ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ずる入口をすべて取りかこみ、たがいに相手を憤怒に燃える眼で見はっていたが、新しい
競争者があらわれようものなら、共同の目的のためにただちに結束して襲いかかってくる....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
らるべきだと信ずる。海軍機が支那奥地の爆撃に成功したとて、陸軍機がただちにこれに
競争する必要はない。陸海軍の真の航空全兵力を戦争の状態に応じ一分の隙もなく統一的....