竹の台[語句情報] » 竹の台

「竹の台〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

竹の台の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道草」より 著者:夏目漱石
には例《いつ》もの通り暗い洋燈《ランプ》が点《つ》いていた。 その洋燈は細長い竹の台の上に油壺《あぶらつぼ》を篏《は》め込むように拵《こしら》えたもので、鼓《....
田舎教師」より 著者:田山花袋
には、古ぼけた日清戦争の画かなんかがかかっていて、札番が退屈そうに欠をしていた。竹の台に来て、かれはまた三たびロハ台に腰をかけた。 眼下に横たわっている大都会....
からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
である。大正十二年の開会日は朝ひどい驟雨があって、それが晴れると蒸し暑くなって、竹の台の二科会場で十一時五十八分の地震に出会ったのであった。そうして宅へ帰ったら....
Liber Studiorum」より 著者:寺田寅彦
芝生をこしらえるのが間違っていると言われてなるほどそれもそうかと思った。 上野竹の台の入り口に二つ並んで噴水ができた。その周囲の芝生に立ち入るなと書いた明白な....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
で物凄い物を見ました。兵馬が歩みを留めたところに、人間の生首《なまくび》が二つ、竹の台に載せられてあったから驚かないわけにはゆきません。捨札《すてふだ》も無く、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ちに、たった一人、美人と言っていいのがあった。何しろ、おたふくでも、大道臼でも、竹の台の陳列場のように、裸体《はだか》でありさえすれば人が寄って来る女角力の中へ....
やもり物語」より 著者:寺田寅彦
会うたことを思い出した。その時は隣の菓子屋の主婦と子供を二、三人連れて、花吹雪の竹の台を歩いていた。横顔は著しく痩せてはいたが、やがて死ぬ人とも見えなかったので....
雑記帳より(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
一 今年の春の花の頃に一日用があって上野の山内へ出かけて行った。用をすました帰りにぶらぶら竹の台を歩きながら全く予期しなかったお花見をした。花を見ながらふと気の付いたこと....
烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
議である。大正十二年の開会日は朝ひどい驟雨があって、それが晴れると蒸暑くなって、竹の台の二科会場で十一時五十八分の地震に出遇ったのであった。そうして宅へ帰ったら....
帝展を見ざるの記」より 著者:寺田寅彦
同時に「秋」の心像が一度に意識の地平線上に湧き上がる。その地平線の一方には上野|竹の台のあの見窄らしい展覧会場もぼんやり浮き上がっているのに気が付く。それが食堂....
ある日の経験」より 著者:寺田寅彦
出て、再び天幕張りの工事を仰ぎ見ながらこんな事を考えた。間に合せものばかりのこの竹の台に、あの童女像ばかりはどうも間に合せでない。時代や流行とは無関係に永遠に伝....
真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
諸君の記憶に新なる所であろう。所が本月より×××省主催の美術工芸品展覧会が、上野竹の台に開催せらるると、近来M真珠店に対抗して漸く頭角を現わして来た東洋真珠商会....