竹の節[語句情報] » 竹の節

「竹の節〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

竹の節の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
たき火」より 著者:国木田独歩
たりぬ。年上の子、先に立ちてこれらに火をうつせば、童らは丸く火を取りまきて立ち、竹の節の破るる音を今か今かと待てり。されど燃ゆるは枯草のみ。燃えては消えぬ。煙の....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
悔いないと答えたが、ついに九郎次郎の言に従って、九郎次郎、穂三尺の槍を揮い、更に竹の節と云う三尺六寸の太刀で斬死して防ぐ間に自殺した。岩崎山の高山右近は、大岩山....
十二支考」より 著者:南方熊楠
持ちたりける、五人|張《ばり》にせき弦《づる》懸けて噛《く》ひ湿《しめ》し、三年竹の節近《ふしぢか》なるを、十五束|二伏《ふたつぶせ》に拵《こしら》へて、鏃《や....
洋灯」より 著者:横光利一
るとか、どこの桑の実には蟻がたかってどこの実よりも甘味いとか、どこの藪の幾本目の竹の節と、またそこから幾本目の竹の節とが寸法が揃っているとか、いつの間にか、そん....
旅愁」より 著者:横光利一
を通る間も、牡丹の崩れた葩の白さがなお追いかけて来て放れなかった。陽の光りの鋭く竹の節に射しこもった縞が、泳ぐように波の変化を示していく中で、彼は煙草に火を点け....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
。したがって年をとるのも止めだ。昨日と同じ雪の世界は真白である。年をとりたい人や竹の節のようにお正月にもってきてくぎりをつけたい人は勝手に節をつけるがいい。こっ....
夜の靴」より 著者:横光利一
そこへまた久左衛門が現れた。私は本を伏せまた二人で庭の竹林に対い、しばらく黙って竹の節を眺めていた。「夏臘」という字と、「有漏」という字が、節の間を往ったり来た....
言語は生きている」より 著者:中井正一
。これを「進行過程に於けるその切断的節標」の語感の語と見るとどうだろう。伸びゆく竹の節を目に描いて、その横の節を頭に描いてもらえば、その感じが出るのである。 「....
」より 著者:上村松園
れった結び、三ツ髷、束ね鴨脚、櫛巻、鹿子、娘島田、町方丸髷、賠蝶流形、賠蝶丸形、竹の節。 大阪人のつけそうな名前である。「じれった結び」とか、「世帯おぼこ」な....
おせん」より 著者:邦枝完二
色にぼけていた。 軒の樋はここ十|年の間、一|度も換えたことがないのであろう。竹の節々に青苔が盛り上って、その破れ目から落ちる雨水が砂時計の砂が目もりを落ちる....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
方法をとっているが、つまるところあらかじめ用意された芽が非常に豊富だからである。竹の節には地下部と地上部とを問わず、その節のあらん限りにみな一つずつの芽を用意し....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
が、扇子面に広告の描いてないのが可訝いくらい、何のためか知らず、絞の扱帯の背に漢竹の節を詰めた、杖だか、鞭だか、朱の総のついた奴をすくりと刺している。 年倍な....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
を認識して行くのだから一度で済むはずはない。何遍でもあるはずだ。それはちょうど、竹の節を抜いて行くようなもので、節の一抜き一抜きに人生観は広げられて行くと説くの....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
幕みたいな布で包んである物を開けると、驚くべき黄金の海鼠があらわれた。二つ割りの竹の節のあいだに、熔かした黄金を流したもので、竹流しの竿金ともよぶ地金で、それが....
三国志」より 著者:吉川英治
と、いった。 近臣だけを残して、士卒たちを遠ざけた。百姓は、鶏の苞を刺していた竹の節を割って、中から一片の密書を出して曹操の手へ捧げた。 見ると、城中第一の....