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「竹切れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

竹切れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
はだんだんに殖えて来るばかりで、中には屋根に昇って瓦を投げる者がある。石ころでも竹切れでも、薪《まき》ざっぽうでも、手あたり次第に投げつけるのだから防ぎ切れない....
地球盗難」より 著者:海野十三
の方は、あまり強く叩いたので、ささらのように裂けていた。それからよく見ると、その竹切れの上には、なにか赤いものがついていた。指先でさわってみると、それは血であっ....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
質のわるい弟子どもを師匠が折檻するのはめずらしくはない、町の師匠でも弓の折れや竹切れで引っぱたくのは幾らもあります。かみなり師匠のあだ名を取っているような怖い....
路傍の草」より 著者:寺田寅彦
で子供の声がするのでガラス越しに見ると十三歳ぐらいをかしらに四五人の女の子が来て竹切れで雑草の中をつついている。自分のいるのに気がつくとお互いに顔を見合わせたき....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
で降って来ました。その泥草鞋は身を沈めて避けたけれども、それを合図に石や、木や、竹切れが、雨霰《あめあられ》と降って来ました。 それと見るや米友は横っ飛びに飛....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
う思って、父はそっと雨戸を一枚あけて、草履をはいて庭に降りた。縁の下には枯れ枝や竹切れがほうり込んであるので、父は手ごろの枝を持ち出して静かにあるき始めた。庭に....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
されていないので、寂しい所には野犬の群れが横行する。春木座へ行く時には、私は必ず竹切れか木の枝を持って出た。武器携帯で芝居見物に出るなどは、おそらく現代人の思い....
文学以前」より 著者:豊島与志雄
く、池で、六七歳の子供達が、彼等の漁を楽しんでる風景には、微笑ましいものがある。竹切れで釣り糸を垂れたり、手網で岸辺をかきまわしたりして、僅か二三びきの小魚や小....
いぼ」より 著者:新美南吉
》が右手に持たれているのでした。 ちょうど、うまいぐあいに、一メートルぐらいの竹切れが、道ばたに落ちていました。ふたりはその竹を、風呂敷《ふろしき》の結びめの....
異妖編」より 著者:岡本綺堂
て、彼は骨までも濡れるかと思った。その雨にまじって、木の葉や木の枝は勿論、小石や竹切れや簾や床几や、思いも付かないものまでが飛んでくるので、彼は自分のからだが吹....
」より 著者:岡本綺堂
う思って、父はそっと雨戸を一枚あけて、草履をはいて庭に降りた。縁の下には枯れ枝や竹切れがほうり込んであるので、父は手ごろの枝を持ち出して静かにあるき始めた。庭に....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
。四目垣の裾には赤い百合が幾株も咲いていた。わたしは飛んでいる虻を追おうとして、竹切れでその花の一つを打ち砕いてしまった。となりの長唄のお師匠さんの家では、日曜....
拷問の話」より 著者:岡本綺堂
へ下げられた。笞打は罪人の肌をぬがせ、俗にいう拷問杖でその肩を打つのである。杖は竹切れ二本を心にして、それを麻でつつみ、更にその上を紙の観世捻りで巻きあげたもの....
オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
あるいは紙の衣を着せられたり、馬頭、姫頭、烏帽子頭等の形が出来たり、たんに一本の竹切れとなったりしたとはいえ、その本来はアイヌのチセイコロカムイと同様のものであ....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
行為であった。過去何千年かの日本の稲扱きは、まさしくこの目的をもって簡単な二本の竹切れを合わせ立て、その間から稲穂を引きしごいて、籾を落していたのである。江戸期....