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「竹束〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

竹束の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
阿部一族」より 著者:森鴎外
、光尚が言わせた。又七郎はそれを辞退した。竹は平日もご用に立つ。戦争でもあると、竹束がたくさんいる。それを私《わたくし》に拝領しては気が済まぬというのである。そ....
宝蔵の短刀」より 著者:田中貢太郎
を云って臆病な世間の人の噂を嘲笑った。と、がたりと云う大きな音が表庭の方でした。竹束か何かを投《ほう》りだしたような音であった。風にものの落ちた音でもないし、ま....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
れていたというのであるが、捕手らの眼にはそれが見えなかった。まぐさ桶の下には古い竹束が転がっていただけであった。 張福の遺書 張福は杜林鎮の人で、荷物の....
島原の乱」より 著者:菊池寛
も丸に当って斃れて果てた。伊藤半之丞、武田七郎左衛門等数名の士が決死の力戦の後、竹束に重昌を乗せて営に帰るを得た。重昌年五十一であった。 石谷貞清も浅黄に金の....
芝居狂冒険」より 著者:夢野久作
復習しているのだ。 震災前の飯田町駅附近は一面の材木置場になっていた。杉丸太、竹束、樅板なぞが、次から次へ涯てしなく並んで、八幡の籔みたように、一旦、迷い込ん....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
、墻壁《しょうへき》をこしらえろ、掩護物《えんごぶつ》を設けろ、小杭を打ち込め、竹束を束ねろ! 武器の手入れだ、武器の手入れだ! 槍を磨け、刀を磨け、鉄砲の筒を....
大岡越前」より 著者:吉川英治
と、囁いた。 お袖の手が、不意に、不伝の胸いたを突きとばした。不伝は、うしろの竹束に辷って、 「やっ、何をしやがる。恩を仇で、返すつもりか」 と、わめいた。....