笑い上戸[語句情報] » 笑い上戸

「笑い上戸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

笑い上戸の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
もなくのことだ。 千代若とも変な工合に親しくなり、蘆屋に帰る日もすくなく、急に笑い上戸になった……。 京吉は笑い声の高い女がきらいだった。顔をしかめて、 「....
パンドラの匣」より 著者:太宰治
が一つあるのだ。それは、鳴沢イト子の死である。鳴沢さんは、その前夜に死んだのだ。笑い上戸のマア坊が叱られたのもそれでわかる。助手たちは、鳴沢イト子と同様の、若い....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
かり切ったる名前の附け方。医者でなくとも誰でも附けます。怒り上戸やアノ泣き上戸。笑い上戸に後引き上戸。梯子上戸と世間の人が。酔うた姿を見かけの通りに。名前つける....
三斜晶系」より 著者:寺田寅彦
うかうか考えている自分を発見すると同時にまた、現在この眼前の食堂の中に期せずして笑い上戸おこり上戸泣き上戸|三幅対そろった会合があったのだという滑稽なる事実に気....
女人創造」より 著者:太宰治
いてゆくだろう。五尺七寸の毛むくじゃらの男が、大汗かいて、念写する女性であるから笑い上戸の二、三の人はきっと腹をかかえて大笑いするであろう。私自身でさえ、少し可....
月かげ」より 著者:豊島与志雄
だと困るわ、気味が悪くて……。」 「なに大丈夫だ、狂人だったら僕が引受けてやる。笑い上戸の狂人なんか僕は大好きだよ。その代り熱いのをも一本頼むよ。……あ、もう一....
決闘」より 著者:神西清
らめだ」と彼は涙を拭きながら、「よくもそうでたらめが言えるね。」 補祭はとても笑い上戸で、つまらぬことをいちいち、横腹の痛くなるまで笑い転ける。彼が人中へ出る....
神経」より 著者:織田作之助
かる」 首だけ人ごみの中から飛び出ているからと、「千日堂」のお内儀さんは昔から笑い上戸だった。 「あはは……。ぜんざい屋になったね」 「一杯五円、甘おまっせ。....
はつ恋」より 著者:神西清
を見抜いた。とはいえ彼だって、近頃は様子が変って、めっきり痩せもしたし、相変らず笑い上戸ではあったものの、その笑い声は妙に鈍く、毒を含んで、短くなったし、平生の....