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笑い崩れる
「笑い崩れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
笑い崩れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
「けれどもだ、まったくうまいもんだな」
ガンベがそういった。そうして一同が高く
笑い崩れるにしたがって、片方の牡蠣《かき》のように盲《めし》いた眼までを輝かして....
「断崖の錯覚」より 著者:黒木舜平
問を行った。 六 私が「いでゆ」のドアをあけたとたんに、わっと
笑い崩れる少女たちの声が聞えた。私はどぎまぎして了った。ひらっと私の前に現れたの....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
ナアニ、危いもんか。そう信敬(神経)を起すな」 「アハハハ、アハハハ」と、一同は
笑い崩れる。 その内に汽車は水戸に到着、停車場《ステーション》前の太平旅館に荷....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
一度に吶喊《とっかん》してくる。両人《ふたり》は申し合せたごとく「ハハハハハ」と
笑い崩れる。鼻子ばかりは少し当てがはずれて、この際笑うのははなはだ失礼だと両人を....
「琴のそら音」より 著者:夏目漱石
、すぐ車で来て見たの、そうして昨夕の事を、みんな婆やから聞いてよ」と婆さんを見て
笑い崩れる。婆さんも嬉しそうに笑う。露子の銀のような笑い声と、婆さんの真鍮《しん....
「苦力頭の表情」より 著者:里村欣三
った。 顔をあげると、女は何か言ってひどく笑いくずれた。俺はキョトンとして女の
笑い崩れる歯ぐきに見とれた。女は二三度その言葉を繰返したが、俺が、キョトンとして....
「縮図」より 著者:徳田秋声
身のうえ話をしているとき、ふとそれを言い出して互いに共鳴し、目に涙をためながら、
笑い崩れるのであった。もちろん銀子にだって、それに類した経験がないことはなかった....
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
になって傍に仕えているというわけさ。はっはっは、愉快じゃねえか。なあおい! 皆
笑い崩れる。 汪克児《オングル》 (虎へ)太陽汗《タヤンカン》さま、あなた様....
「稲生播磨守」より 著者:林不忘
現れた場合に、誰のかわからぬから顔を赤らめずにすむというもの。名案名案。 一同
笑い崩れる中に、言いだした侍が起って、残りの十人ほどの帯刀を一しょに集めて、ひと....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
。怒鳴る本人すら訳の解らない啖呵を吐き出しながら、顔中を赤貝みたいにむき出して、
笑い崩れるロシヤ人のテーブルを泳ぎ廻った。 『若いの』は左官だったのだ。彼がステ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
勝一敗のつくたびに、どっちかが、杯をのみ乾し、その口惜しがりようを見て、みんなが
笑い崩れるのだった。
吉野太夫はその間に、音もなく席を起って、松の位の裳を楚々....