笑わせる[語句情報] »
笑わせる
「笑わせる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
笑わせるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
いろ》、手品《てじな》、何でも出来た。その上また、身ぶりとか、顔つきとかで、人を
笑わせるのに独特な妙を得ている。従って級《クラス》の気うけも、教員間の評判も悪く....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
間違いなんだ。毛唐《けとう》の役者でね。何でも半道《はんどう》だと云うんだから、
笑わせる。
その癖、お徳はその男の名前も知らなければ、居所《いどころ》も知らな....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
は問題にならない。兄の生まじめな話が一くさり済むと、満蔵が腑抜けな話をして一笑い
笑わせる。話はまたおとよさんの事になる。政さんは真顔になって、 「おとよさんは本....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
威嚇をしたものだと恥かしくなった。 「なんだって? あたしを捕えるんだって。ヘン
笑わせるじゃないか。なんだってあたしを捕えるんだい」 「知れたことさ。君は今夜、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
び雑誌を、今日先方からとりに見える。学生さんが三人、そのうちの一人は良太君だから
笑わせる。 午前と午後と二度、雨の中を重い風呂敷包を背負って帰った。さぞ腹が減....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
、誰か他へ命じて貰いたいですね。わしは昔からなめくじと幽霊は鬼門なんで……」 「
笑わせるなよ、古島君。お前の年齢で幽霊がこわいもなにもあるものかね」 「いえ。そ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ずかしいのだ。
だから、博士は丸木を味方に入れたかったのである。
「えへへん。
笑わせるなよ、蟻田博士」
と、丸木は心をあらためるどころか、いよいよたけだけし....
「怪塔王」より 著者:海野十三
は、よくお祭のときなどに、つくり舞台のまんなかへ出てきて滑稽なことをやってひとを
笑わせるひょっとこだのというおかしい面をかぶった者がありますが、そのうちであの口....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
飯を急ぐ和郎だ。何だ、仇花なりとも、美しく咲かしておけば可い事だ。からからからと
笑わせるな。お互にここに何している。その虹の散るのを待って、やがて食おう、突こう....
「○○獣」より 著者:海野十三
のだろうが、フライにして喰べるといいなどとはコックだというお里を丸だしにしていて
笑わせる。 その日、お昼が近くなったというのに、ドン助が帰ってこないので、足立....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
お貰い申してえとねえ旦那、このレッドはいつもそう思っているんですぜ」 「フフン、
笑わせるない。生れつき正直だなんて云う奴に本当に正直な奴が居た験しがない。ことに....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
、料理をするのは、もの凄い鬼婆々じゃなくって、鮹の口を尖らした、とぼけた爺さん。
笑わせるな、これは願事でなくて、殺生をしない戒めの絵馬らしい。」 事情も解めて....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
身のまわり。ほうしょの黒の五つ紋(借りもの)を鴨居の釘に剥取られて、大名縞とて、
笑わせる、よれよれ銘仙の口綿一枚。素肌の寒さ。まだ雪の雫の干ない足袋は、ぬれ草鞋....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
いる位なら、生れて来なかった方が余っ程可いや。生れた者はきっと死ぬんだから。 A
笑わせるない。 B 笑ってもいないじゃないか。 A 可笑しくもない。 B 笑うさ....
「ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
にあるというだけの話で別にありがたがるにはおよばんではないかというのである。人を
笑わせるだけのことならからだのどこかをくすぐつてもできるのである。芸術だの何だの....