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笛吹川
「笛吹川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
笛吹川の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
ことになったのです。そして一昨年の春、くわしく言えば六月十日に、折柄来訪して来た
笛吹川画伯の頓死事件を開幕劇として怪奇劇は今尚、この館に上演中なのです。 笛吹....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
の地は気随気儘に通ることも出来れば泊まることも出来る。その夜甚太郎の泊まったのは
笛吹川の川畔の下向山の駅路であったが、翌日は早く発足し滝川街道を古関の方へ例の調....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
して旧主人にまた損害を払わせた。
其後白に関する甲州だよりは此様な事を報じた。
笛吹川未曾有の出水で桃林橋が落ちた。防水護岸の為|一村の男総出で堤防に群がって居....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
地ではあったけれども、そこは日当りがよくて眺めがよい。そこから眺めると目の下に、
笛吹川沿岸の峡東《こうとう》の村々が手に取るように見えます。その
笛吹川沿岸の村々....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ん》のこと、差出《さしで》の磯はわたしの故郷八幡村から日下部《くさかべ》へかかる
笛吹川の岸にありまする」 「ああ左様《さよう》であったか……」 しおの山、さし....
「雁坂越」より 著者:幸田露伴
その一 ここは甲州の
笛吹川の上流、東山梨の釜和原という村で、戸数もいくらも無い淋しいところである。背....
「雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
山女魚と称している。 笹子の連山を分水嶺として、西側甲府方面へ向かって流れ出し
笛吹川へ注ぐ渓流は日川、東側へ流れ出で、桂川へ合するのを笹子川と言っているが、日....
「季節の味」より 著者:佐藤垢石
関東地方で最もおいしい鰻のとれるのは水戸の那珂川である。甲州石和町から上流の
笛吹川の底石の間に棲んでいる蟹食鰻も上等である。これも生殖力発生前の充分肉が張っ....
「香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
七 日本三急流の一つである富士川に育つ鮎は、また素晴らしく大きいのである。
笛吹川は甲武信岳の方から、釜無川は甲斐駒の方から、峡中を流れて鰍沢で合し、俄然大....
「冬の鰍」より 著者:佐藤垢石
天ぷらは、衣に波形の皺がよって――塩で食べれば大いにうまい。 甲州鰍沢の街は、
笛吹川と釜無川と合して富士川になるのど口である。鰍沢というくらいであるから、昔は....
「水と骨」より 著者:佐藤垢石
釜無川は韮崎付近までは冷たいまま流れてくるが、盆地へ出ると急に水が温んでしまう。
笛吹川も、雁坂の峠の東を出て日下部付近までは冷たいが、石和へくると段々湯のようで....
「水の遍路」より 著者:佐藤垢石
いた。 甲州は、渓流魚に恵まれている国である。相模川の上流とその支流、笹子川、
笛吹川、日川、御岳昇仙峡と黒平の荒川、釜無などへは山女魚を求めて度重なった。塩川....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
ころに帰り、朝食をすます。 これよりなお荒川に沿いて上り、雁坂峠を越えて甲斐の
笛吹川の水上に出で、川と共に下りて甲斐に入り、甲斐路を帰らんと予ては心の底に思い....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
け、五月三十一日に翌日の晴れを見越して、雨の中を午後十一時飯田町発の汽車に乗る。
笛吹川の上流西沢を遡ることが此旅行の主眼であった。このことは今迄不可能であると言....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
頻りに怒鳴ったり雪渓の上を探して見たりしたが、人の来るらしい気配もないので、五月
笛吹川の東沢で釜に苦しめられたことや昨日の苦しかったことを取り交ぜて、「今年は釜....