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笠の台
「笠の台〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
笠の台の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間腸詰」より 著者:夢野久作
…よく来てくれたねえ、アンタ」 と来たもんです。 トタンに前後の考えなんか、
笠の台と一緒にどっかへふッ飛んじゃいましたね、キチガイが焼酎を飲んで火事見舞に来....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
水心、魚心だ、その礼に及ぼうかい。また、だが、滝登りもするものが、何じゃとて、
笠の台に乗せられた。 鯉七 里へ出る近道してな、無理な流を抜けたと思え。石に鰭が....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ですが、囲む者も、囲まれるものも、またそれを眺むるものも、真蒼《まっさお》です。
笠の台だけを残して、それをまだ解き捨てる余裕のない創男の兇賊子鉄の頭は、常ならば....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
穴を掘りにかかりました。 「おい、兄い、よく見て置きな、明日になると、お前のその
笠の台と、胴体とが、上と下への生き別れだよ――首が落っこっても痛くねえように、土....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ん》なんぞも銭屋で新調したばっかりのものだ、ソレ、手甲、それ、わらじがけ、それ、
笠の台――ソレ、風呂敷、ソレ、手形、こいつを大切に持って行きな」 こうして不破....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
が、盗人をする奴は二十五六止り、大抵その辺で年貢が上って、三尺高いところへ、この
笠の台というやつがのっかるのが落ちでございますが、不思議とこの兵助は餓鬼の時分か....
「助五郎余罪」より 著者:牧逸馬
ゃ乗物町の細工が利いたて」 助五郎は思わず独り言を洩らした。「昔なら十両からは
笠の台が飛ぶんだ。へん、あんまり業突張《ごうつくば》りが過ぎらあな」 ....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
の根気《こんき》、役者も下座も粒の揃った納涼狂言《すずみきょうげん》、十両からは
笠の台が飛ぶと言われたその当時、九カ月あまりに五百両は、もし最終《どんじり》まで....
「活人形」より 著者:泉鏡花
眼を着けろ。「飲込ました。「実に容易ならぬ襤褸が出た。少しでも脱心が最後、諸共に
笠の台が危ないぞ。と警戒れば、八蔵は高慢なる顔色にて、「たかが生ッ白い痩せた野郎....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ブランデル
服屋に好くそう云わなくちゃいけないぜ。
寸尺を間違えないようにして、
笠の台が惜しけりゃあ、
ずぼんに襞の出来ないようにするのだ。
メフィスト....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
と、ちょッと、変になって、何したなンておくびにも口を辷らせようものなら、それこそ
笠の台が飛びまさあ」 「じゃ、阿波へ帰るまで、何にも知らない顔をしてネ」 「万事....