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「笹屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

笹屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
」 「おれは白山前から指ヶ谷町へまわって来る」 「どこで逢いますね」 「白山町に笹屋という小料理屋がある。そこで待ち合わせることにしよう」 吉祥寺門前で亀吉に....
恭三の父」より 著者:加能作次郎
」と尋ねた。 「お、来とるぞ。」と恭三の父は鼻のつまった様な声で答えた。彼は今日笹屋の土蔵の棟上に手伝ったので大分酔って居た。 手紙が来て居ると聞いて恭三は胸....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
処は蓬莱屋。時刻は七つ時。食い手は吉左衛門と金兵衛の二人。食わせる方のものは組頭笹屋の庄兵衛と小笹屋の勝七。それには勝負を見届けるものもなくてはならぬ。蓬莱屋の....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ることですよ。こういう時のお役所じゃありませんかね。」 「金兵衛さん、その事なら笹屋の庄助さんが出かけましたよ。あの人は作食米の拝借の用を兼ねて、福島の方へ立っ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
をしていたい。」 石屋の坂を登りきったところで、平兵衛は上町の方から降りて来る笹屋の庄助にあった。庄助は正直一徹な馬籠村の組頭だ。 坂になった宿内を貫く街道....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
けて来る。松本以来の訓導小倉啓助は神坂村小学校の報告を持って、馬籠町内の旧組頭|笹屋庄助はその後の山林事件の成り行きと村方養蚕奨励の話なぞを持って、荒町の禰宜松....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
いとか、帯は献上博多を締めたいとか、雪駄が穿いて見たいとか云い出して、一日同宿の笹屋という料理屋へ上り込み、一|盃やっている側に酌取女に出た別嬪は、年は二十七位....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
いのは新橋のぽんた――鹿島恵津子《かじまえつこ》夫人のある事である。 桃吉の「笹屋」は妓名の時の屋号ではない。笹屋の名は公爵|岩倉具張《いわくらともはり》氏と....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
もあり、襖《ふすま》の引手《ひきて》やその他細かいものの上等品ばかりの店もあり、笹屋という刃物ばかりのとても大きな問屋もあった。銅、鉄物問屋はいうに及ばない。 ....
幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
かったようです。さて最後に、私は、アルベニスをひきました。つい先達ての日、大阪の笹屋で、楽譜をもとめたばかりなので練習不足だし、弾きなれないピアノで、ソフトペダ....
戯作者」より 著者:国枝史郎
川崎、神奈川、程ヶ谷と過ぎ、戸塚の宿へ入った頃には、日もとっぷりと暮れたので、笹屋という旅籠へ泊ったが、これぞ東海道五十三次を三月がかりで遊び歩いた長い旅行の....
剣侠」より 著者:国枝史郎
かえってお山に箔がつく、いやそれなら結構だ。……杉さん、藤作、じゃア行こう。……笹屋へでも行って飲み明かそうぜ」 三人は山城屋の門から離れ、五町ほど離れたこれ....
樹氷」より 著者:三好十郎
こんで行きそうな自分の気を引き立てるように、明るく笑って)私なんずも、いつまでも笹屋に出ていると、キツネだなんて言われるからさ。こんな歌、金吾さん知ってる?(い....
とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
一 明治も改元して左程しばらく経たぬ頃、魚河岸に白魚と鮎を専門に商う小笹屋という店があった。店と言っても家構えがあるわけでなく鮪や鮫を売る問屋の端の板....
機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
動かしているような気がします。夫は彼女なしでは一日もいられません。 彼女、即ち笹屋の有喜子はどんな女だということをちょっと申上げましょう。笹屋というのは当地で....