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「笹竹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

笹竹の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
出しの楽隊の囃《はや》しが、途絶えてはまた気懈《けだる》そうに聞えて来た。門飾の笹竹《ささだけ》が、がさがさと憊《くたび》れた神経に刺さるような音を立て、風の向....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
神々《こうごう》しいものであった。 壇の上には新しい荒莚を敷きつめて、四隅には笹竹をたて、その笹竹の梢には清らかな注連縄《しめなわ》を張りまわしてあった。又そ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
習って江戸の者は其の日に煤掃きをする。したがって、十二日、十三日には、煤掃き用の笹竹を売りに来る。赤穂義士の芝居や講談でおなじみの大高源吾の笹売りが即ちそれです....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
から準備をしておくのが習いであるので、糸いろいろの竹の花とむかしの俳人に詠まれた笹竹は、きょうから家々の上にたかく立てられて、五色にいろどられた色紙や短尺が夜風....
縮図」より 著者:徳田秋声
ら。」 「じゃ行ってみます。」 銀子は決心した。 町は歳暮の売出しで賑わい、笹竹が空風にざわめいていたが、銀子はいつか栗栖に買ってもらった肩掛けにじみな縞縮....
」より 著者:徳田秋声
の姿を、誰にも見られたいとは思わなかった。 三十八 町内の頭の手で、笹竹がまた門に立てられた。笹村はかさかさと北風に鳴るその音を耳にしながら、急き立....
屋根裏の犯人」より 著者:坂口安吾
、年に一度、煤はらいの日に風呂をたきます。その日になると、まず檀那寺から祝い物の笹竹を月の数だけ十二本もらってくる。これで煤をはらって、用ずみの竹は屋根の押えに....
郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
り》の中 荒廃した寺の裏庭に、芥捨場《ごみすてば》のような空地がある。そこには笹竹《ささだけ》や芹などの雑草が生え、塵芥にまみれて捨てられてる、我楽多《がらく....
三国志」より 著者:吉川英治
は、近所の男を雇ってきて、園内の中央に、もう祭壇を作っていた。 壇の四方には、笹竹を建て、清縄をめぐらして金紙銀箋の華をつらね、土製の白馬を贄にして天を祭り、....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
と唱えることは熊谷の例とよく似ていた。 中部以西の各地にも七日の早朝に七夕祭の笹竹を海川に流し、またその序に水泳ぎをして来る風習は到る処にあるようだが、通例は....